初日の出


コロナ禍にも関わらず史上最高値を更新したビットコイン。今回は2020年のビットコイン関連のニュースとマーケットを振り返り、2021年のマーケットを展望します。

2020年ビットコイン振り返り

1年の振り返り


1月
・米国シカゴ先物市場(CME)でビットコインのオプション取引がスタート。
・ビットコイン決済サービス会社のビットペイのCCOソニー・シング氏が、予期せぬ出来事によって年内にビットコインは2万ドル回復と予想。

2月
・ビットコイン1万ドル突破。
・新型コロナウイルスの影響でビットコインも下落に転じ始める。

3月
・新型コロナウイルスのパンデミックでビットコインも約45万円まで大幅下落。
・FRB量的緩和再開でインフレ懸念が語られ始めビットコインは回復基調に。

4月
・暗号資産取引所バイナンスがベンチマークサイトCoinMarketCapを買収。
・ビットコインは引き続き回復し100万円突破。

5月
・改正資金決済法施行。呼称が「仮想通貨」から「暗号資産」へ。
・ビットコイン4年に1度で3度目の半減期通過し、100万円前後で安定。

6月
・ビットコインの価格予想モデル(S2F)の改良版が2024年までに28万8千ドル(約3,000万円)と予想。
・ビットコインの価格はやや売りに押され100万円前後で一服。

7月
・日銀「中銀デジタル通貨(CBDC)が現金同等の機能を持つための技術的課題」を公表。
・法定通貨への不信を背景にビットコインはゴールドと共に上昇し1万1千ドル突破。

8月
・日本暗号資産取引業協会と日本暗号資産ビジネス協会が「2021年度税制改正に関する要望書」を公表。
・ビットコインの価格は月初から騰勢を強め130万円突破。

9月
・ビットコインと金(ゴールド)の相関が過去最高水準に高まる。その後、両者の値動きは逆へ。
・ビットコインの価格は100万円台へ反落しやや低調に推移。

10月
・ペイパル(PayPal)の暗号資産サービス参入好評でビットコイン急騰。
・その後も上昇継続しビットコインは約150万円へ。

11月
・急騰続く中、米当局の規制強化観測でビットコイン急落局面も。
・ビットコインの価格は乱高下しつつも上昇トレンドが継続し200万円突破。

12月
・ペイパル等企業のビットコイン大量購入で需要増続き急騰続く。
・ビットコインの価格は史上最高値を更新し24,000ドル、250万円突破。

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NYダウとの比較

NYダウ・ビットコイン年初来変動率
出典:Bloomberg


年初を100としたNYダウとビットコインの比較チャートです。年初からNYダウ以上にビットコインは堅調に推移していたことが分かりますが、コロナショックによる暴落時はNYダウを下回るほど下落しています。ビットコインのボラティリティの高さが垣間見られますが、年初からの下落率の水準自体はNYダウと同程度でした。

その後、NYダウの底値より先にビットコインは上昇トレンドに転じ、「法定通貨不安、インフレ懸念からビットコインへ」という流れが継続していきます。そして10月のペイパルのニュース以降、さらに差は拡大していきました。

米ドルとの比較

ドル・ビットコイン年初来変動率
出典:Bloomberg


年初を100とした米ドルとビットコインの比較チャートです。ドルは年前半は強く、後半にかけて弱くなっています。そもそも変動率はコロナ禍においても大きくはありません。年初と比べて直近で、ドルは約-5%、ビットコインは約+300%。値動きの激しさが法定通貨と暗号資産(仮想通貨)ではあまりにも大きく違います。

金(ゴールド)との比較

金・ビットコイン年初来変動率
出典:Bloomberg


年初を100とした金(ゴールド)とビットコインの比較チャートです。株や為替よりもゴールドはビットコインとある程度近い動きであることが分かると思います。希少性の高さからインフレヘッジとして同様に注目されてきました。しかし、それも秋まででした。10月のペイパル参入のニュース以降は明らかに動きが変わり、むしろゴールドが売られてビットコインが買われているかのようです。希少性のみならず供給の少ないビットコインに企業や機関投資家の買いが集まり需要が急拡大したことで、このような違いとなったと思われます。


2021年マーケット展望

ここからは2021年のビットコインについて考えていきたいと思います。まず、世界的に注目される大きなポイントは以下の通りです。

  • 米国バイデン新大統領就任
  • 新型コロナウイルス/ワクチン
  • 金融緩和政策の動向
  • 財政支出の動向
  • G7サミット
  • 東京オリンピック
  • ドイツ総選挙

何と言っても、新型コロナウイルスの状況です。これ次第で世界の動きもお金の動きも様変わりします。ワクチンの普及などで従来の生活が取り戻せたとしたら、金融緩和政策も終息に向かうことが考えられますし、それによって金融マーケットも大きく変化する可能性があります。社会が元に戻るにしたがって、マーケットは下がるということも充分考えられます。


ビットコインを取り巻く環境は?

次にビットコインや暗号資産(仮想通貨)に関連する主なトピックを見てみましょう。

  • 中央銀行デジタル通貨(CBDC)
  • デジタル人民元(中国人民銀行)
  • デジタルユーロ構想
  • デジタル通貨フォーラム
  • Facebook「Diem(Libra)」
  • ビットコインETF
  • イーサリアム先物
  • 規制強化
  • ペイパルに続くサービス

来年はビットコイン以外のデジタル資産の話題も増えそうですね。これらがビットコインにどのような影響を与えるのか与えないのか?予断を許さないところです。

ビットコイン相場にとってネガティブな話題としてはビットコインや暗号資産に対する「規制強化」も考えられます。かつてのビットコインブームからの反落時も規制強化が影響を与えましたし、やはり上昇相場に水を差す可能性は考えておきたいところです。

ポジティブなニュースとしてはペイパルのような暗号資産を活用したサービス等の拡大です。新たなサービスの出現は、直接間接を問わずビットコインに好影響を与えるのではないでしょうか。

2021年ビットコイン相場展望

さて、ではビットコインの2021年の相場展望です。基本的には現在のコロナ禍での金融緩和政策が続く状況では、金融マーケット全体にポジティブな状態が継続すると考えられます。逆にワクチンが普及するなどで、かつての通常社会へ戻る道筋が見え始め、金融緩和政策も縮小に向かうという流れが見え始めると、金融マーケットにはネガティブな面も出てくると思われます。これはビットコインに限らず重要なポイントですので注視しておきましょう。

それを前提に。例えば、米国投資企業One River Asset Managementが運営する暗号資産投資に特化した運用会社One River Digitalが、2021年中にビットコインとイーサリアムに10億ドル(約1,035億円)投資する計画が報道されているなど、今年同様に企業やファンドなどからの資金流入は続く可能性があります。

この背景には、米国の会計基準ではビットコインは時価評価せず未実現利益を計上する必要がないため、大量に保有しても会計に影響がなく企業による保有がしやすい状況があり、このため2021年も引き続きインフレヘッジや純投資や決済サービスへの利用などで企業の購入が続くことが考えられます。

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2021年ビットコイン高値安値のメド

このようなことから引き続き、2021年も史上最高値を更新する可能性は大いにあると考えられます。ビットコインstock to flowモデルの改良版が2024年までに28万8千ドル(約3,000万円)と予想していますが、今年の上昇率は約3倍でかなりのスピードで上昇していることからも、来年は調整含め多少伸び率は鈍化してもおかしくないでしょう。そう考えると今の2倍程度、500万円辺りが一つのメドになるのではないかと考えていますが、皆様は如何お考えでしょうか?

逆に、社会や金融環境の変化、暗号資産を取り巻く環境の変化などによって、大きく下落する可能性も否めません。その際には、今年急上昇する前に落ち着いていた水準、100万円や1万ドルといったところが目安になるのではないでしょうか。

基本的にビットコインは引き続き有望と考えて良いと思いますが、これだけ乱高下しているわけですから、大幅に下落することも充分想定した上で、投資額や投資方針を検討してください。

2021年も引き続き、コイネージをよろしくお願いいたします。