「FX取引は少額では難しい」と思っている人もいるだろう。たしかに株式投資や不動産投資には、ある程度まとまった金額が必要だ。しかしFXの場合、口座を開設する会社によっては、数万円程度の少ない額からFX投資を始めることができる。

この記事では、FXを少額から始めたほうがいい理由を説明した後、1,000通貨以下から取引できるFX会社を紹介する。

FXは少額から始めることができる

fx,少額
(画像=PIXTA)

SNSなどで大きく儲けている人の投稿を見て「FX取引には大金が必要」というイメージを持っている人もいるだろう。しかし実際のところFXは少額から始めることができる投資の一つだ。

以前は取引に4万円以上必要だったが現在は4,000円以下でも可能に

ネット専業のFX会社が台頭してきたころFXの最小取引単位は1 万通貨単位が一般的だった。例えば1米ドル=100円の場合、レバレッジを最大25倍とすると最小でも4万円の証拠金が必要となる。ただ4万円だけでは、すぐにロスカット基準に到達して危険なため、FX口座には証拠金としてレバレッジの2倍程度は 入金しなければならない。

近年は、10分の1の1,000通貨で取引できる会社も増え、少額からのFX取引が可能になっている。1,000通貨なら先ほどの計算でいえば4,000円からの取引ができ口座に入金する証拠金も5万円程度となる。さらに「1通貨~」「100通貨~」など初心者が少しずつFX取引をしていくのに適したFX会社も増えている。

自動売買取引はある程度の証拠金が必要

FX初心者で自動売買取引に興味がある人もいるだろう。自動売買の場合、ポジションを複数持つ場合もあるため、主導の取引に比べて証拠金が多く必要となる。自動売買を選ぶ場合は、FX口座へ入金する必要のある証拠金額が明示されている。そのため少額からFX取引を始めたくても自動売買では難しい場合もあることは理解しておくべきだろう。

初心者は少額から始めたほうがよい理由

初心者は、FX取引を少額から始めた人がよい理由をまとめると以下の3点となる。

・実践経験を積みやすい
・リスクを分配することができる
・損失が拡大するリスクを軽減できる

これらの理由について順番に解説する。

実践経験を積みやすい

FX会社の多くは、ツールの操作感や実際の取引を試すため、デモ口座を用意している。デモ口座でツールの操作感を試せるのはとてもよいことだ。慣れないツールは、操作ミスを誘発する可能性があり思わぬ損失を招く可能性が高くるからである。ただ実際の取引については、やはりお金のかかった本番環境のほうが有効な経験を積むことができるだろう。

なぜなら相場独特の動きや自分自身の心理状態がデモ環境と本番環境ではまるで異なるからだ。より安全に実践経験を積むためには、少額からの取引が適している。

リスクを分散することができる

同じ1万通貨で取引をしていても、最低取引通貨単位が1万通貨なら1万通貨が1ロットとなるため、一部だけを決済したくてもできない。しかし1,000通貨の場合は、10ロットになるため、「相場が荒れているのでリスクを下げるために半分の5ロットだけ決済」といった選択が可能になる。

損失が拡大するリスクを軽減できる

初心者のうちは、なかなかFXで利益を上げることは難しく証拠金をすべて使い果たすなど自己資金が早くなくなる可能性もある。トレード経験数が少ないうちに資金が尽きてしまったらそれ以上FXの経験を積むことはできない。少額でFXトレードをすることで損失拡大のリスクも軽減できる。1万通貨と1,000通貨なら単純計算で損失は10分の1になるからだ。

FX初心者がFXの経験を多く積んでいき利益を上げるようになるには、最初のうちに少額で取引し自己資金を温存しておくようにするとよいだろう。

レバレッジについて メリット・デメリットは?

FXはレバレッジを利かせた取引ができるため、少額で始めることが可能だ。ここでは、レバレッジのメリットとデメリットについて解説する。

メリットは少ない資金で効率よく利益を得られること

レバレッジとは「てこ」の原理を意味し、FXの世界では、少ない資金で大きな利益を上げられる仕組みのことを指す。国内FX会社かつ個人口座の場合、レバレッジは最大25倍(2 020年12月時点)まで認められているため、例えば米ドル円を100円で1万通貨取引しても必要証拠金は25分の1、つまり約4万円となる。

同レートで外貨預金の取引をする場合は、レバレッジが利用できないため、1万通貨取引をしたければ100万円必要となる。1米ドルが1円上がって101円になるとFXでは約4万円で1万円の利益を得られるが外貨預金の場合は100万円使って1万円の利益を得るため、FXと比べて資金効率は25分の1となってしまう。レバレッジを利かせた取引のほうが資金効率としては非常に良いことが分かるだろう。

デメリットは損失も大きくなること

レバレッジを利かせた取引で損失を被るとレバレッジなしの取引よりも資金に対する損失の割合が大きくなる。先ほどの例のように1米ドル=100円で1万通貨分の買いポジションを保有して1米ドルが1円下がって99円になったとする。FXでは、約4万円の投資で1万円のマイナスとなり証拠金の25%を失ってしまう。一方で外貨預金であれば100万円が99万円となり1%の損失で済む計算となる。

このようにレバレッジを利かせた取引は、ハイリスクハイリターンとなることは念頭におくべきだろう。

FX会社の選び方

FXを少額で取引したい場合は、FX会社で定めている最小取引通貨単位とスプレッドの狭さに注目する必要がある。最小取引通貨単位は1,000単位以下の会社を探すとよいだろう。近年は、1,000通貨から取引できるFX会社も増えてきているため、選択肢の幅も広がっている。スプレッドの狭さについては、日本で多く取引されている米ドル対円やユーロ対円のスプレッドを確認してほしい。

スプレッドが狭いと手数料の負担も少なくなるため、取引の実践経験を積みたい初心者にとっては助かるだろう。最小取引通貨単位とスプレッドの狭さを確認した後は、スマホアプリやチャート機能の使いやすさ、キャンペーンの内容など自身の好みに合わせて選択するとよいだろう。

おすすめのFX会社

最小取引通貨単位が1万通貨未満のFX会社について1~100通貨のFX会社と1,000通貨のFX会社に分けて紹介する。

1~100通貨から取引できるFX会社4社

1~100通貨から取引できるFX会社は以下の通りだ。

 取引通貨単位  会社名  特徴
 1通貨  SBI FX トレード  1,000通貨までの場合スプレッドも狭い
 SBIネオモバイル証券  1,000通貨までの場合スプレッドも狭い
 Tポイントを使って投資もできる
 OANDA Japan(fxTradeのみ)  扱える通貨ペア数は71と多い
 MT4が使える(最小取引通貨単位1,000通貨~)
 100通貨  マネーパートナーズ
  nano口座
 便利な外貨両替サービス

(2020年12月時点)

・SBI FX トレード

1,000通貨までの取引では他のFX会社に比べても非常に狭いスプレッドを提示するため、少額からFXを始めたい人に最適といえる。米ドル対円の場合、平均的なスプレッドは0.2銭だがSBI FX トレードは1,000通貨までの取引なら0.09銭とな る。 同じSBIグループのSBIネオモバイル証券も最小取引通貨単位を1通貨単位としている。

・SBIネオモバイル証券

Tポイントを投資に使えることもあり現金を使わずにTポイントで1通貨から取引することも可能だ。 スプレッドの提示もSBI FX トレードと同じく1,000通貨までなら低く少額取引しやすい環境が整っている。

・OANDA Japan

1通貨からFX取引が行えるFX会社 。OANDA Japanは「取扱通貨ペア数が71と非常に多い」「 MT4というFX取引プラットフォームが利用できる」といった点が特徴となっている。MT4を利用するとEA(Expert Adviser)と呼ばれる自動売買プログラムを適用することで自分の好きな自動売買を行うことが可能になる。ただし最小取引通貨単位は1,000通貨以上となっている。

・マネーパートナーズ

nano口座を選択すると100通貨単位からの取引が可能となる。 割安な外貨両替サービスも行っているため、海外旅行によく行く人は、外貨の調達手段としても利用できる。

1,000通貨から取引できるFX会社5社

1,000通貨から取引できるFX会社はたくさんあるため、その中から5社を紹介する。

 会社名  特徴
 YJFX!  ・Yahoo! JAPAN IDを連携すると条件によってPayPayか現金がもらえるキャンペーン
 LIGHT FX  ・高金利通貨のスワップポイントに魅力あり
 ヒロセ通商  ・キャンペーンが多い
 ・取扱通貨ペア数も50種類と多い
 FXブロードネット
 ライトコース
 ・自動売買取引もできる
 LINE FX  ・LINEと親和性が高い
 ・通貨ペアごとの急変動通知が便利

(2020年12月時点)

・YJFX!

ヤフーグループの証券会社で使いやすいスマホアプリや豊富な情報が魅力の各種チャートアプリなどツール類の人気が高い点が特徴だ。取引量によってPayPayか現金を もらえるキャンペーンもありPayPay派にもおすすめといえるだろう。

・トレイダーズ証券

LIGHT FXは、高金利通貨のスワップポイントが 高いため、主に長期取引に魅力がある。1,000通貨ずつコツコツと高金利通貨のポジションを積みあげるなどの取引に利用するという選択肢もあるだろう。

・ヒロセ通商

取扱通貨ペア数が50種類と多くマイナー通貨を取引してみたい人に適している。1,000通貨から試しでマイナー通貨の取引を試してみるのによいだろう。また比較的クリアしやすい条件のキャンペーン も豊富となっている。

・FXブロードネット

ブロードライトコースを選ぶと1,000通貨からの取引ができるようになる。 独自の自動売買注文「トラッキングトレード」ができる点もFXブロードネットの強みだ。トラッキングトレードとは、リピート型の自動売買注文のことで、手動で設定もできるが設定が難しい場合は、あらかじめ用意されたセット注文も可能だ。

・LINE FX

LINEと親和性が高く相場急変の通知を受け取ったらその場ですぐにFX取引アプリを立ち上げて売買注文を出せる機動性の高さが魅力。これまで取引通貨単位は1万通貨だったが2020年12月19日に1,000通貨へと変更。初心者にとってより一層投資しやすくなっている。

少額でトレーニングを積んでから取引をはじめよう

少額ではじめられるFX口座を開設して本番環境である程度取引のトレーニングを積みFX取引の基礎を学ぶとよいだろう。1,000通貨単位から始められるFX会社なら必要証拠金は、4,000円(レバレッジ25倍)からだ。ただし実際に投資する場合は、最大のレバレッジ25倍ではなくレバレッジ2倍程度で取引できる5万円程度から始めると安心だろう。

さらに少ない投資で始めたい場合は、1通貨単位や100通貨単位のFX会社もある。少額取引なら万が一大きな損失を被ったとしても損失額を低く抑えることができるだろう。少額取引で自信がついたら次第に大きな投資にも挑戦する流れをイメージするのが賢明といえる。まずは、少額で取引ができるFX口座を開設してFX取引を始めてみてはいかがだろうか。