金融,営業
(画像=PIXTA)

やる気の出ない部下への対応方法を考える②

地域に欠かせないインフラであると説明

部下が「どうも元気がない」「十分に力を発揮しておらず動きが悪い」「やる気がみられない」――今回と次回の2回にわたって、その主な原因となっている5つの事例を挙げ、それぞれ支店長が取るべき対応を考えよう。

【事例1】自行庫の将来に不安がある

多くの地域で少子高齢化や事業者数の減少が進み、顧客基盤の脆弱化が進んでいる。コロナ禍がそれに追い打ちをかけている状況だ。8年目になる日銀の低金利政策の影響も大きく、金融機関の収益は長期間低迷し続けている。ビジネスモデルの陳腐化を指摘し、収益源の多様化や再編成を促す声も強まっている。

こうしたことから「自行庫は先々大丈夫なのか」と不安を感じ仕事に打ち込めない、真剣に転職を考え仕事に集中できない――そんな行職員が若手を中心に増えている。

「第4原則その①」(本連載第23回。20年4月15日号)でも申し上げたが、経済インフラの役割を持つ金融機関の仕事は、どのようなポスト(担当職務)であっても、的確に対応すればお客様から喜ばれ(感謝され)、地域経済の活性化に役立ち、自分自身の成長につながる、やりがいのある仕事やワクワクするような仕事が多いのだ。

それだけに「厳しい収益状況だからこそ頑張ろう」という強い思いを持った行職員や、コロナ禍の影響で経営が厳しい取引先をみて「取引先を支えたい、地域経済を衰退させたくない」とやる気を出している行職員は多い。

将来が不安で本気になれない行職員がいることは誠に残念である。こうした部下に対しては、自行庫のディスクロージャー誌に加え、月次損益実績、収益計画等に基づき、過年度決算状況や足元の実績、経営課題や収益改善への取組み状況等をありのままに共有することが大切だ。

また、改めて金融機関が担っている金融仲介機能の全体像を示し、現在の担当職務の意義や、自行庫における役割を分かりやすく説明することも忘れてはならない。そのうえで継続的にフォローしていくようにしたい。

【将来を悲観し過ぎることはない】――顧客基盤の脆弱化が進んでも、金融機関の預金(受信)、決済、融資(与信)の3大金融仲介機能は、地域に欠くことができない経済インフラである。

重要なのは、①諸先輩が積み上げてきた「顧客基盤」を構成するお客様一人ひとり、一社一社への金融仲介機能の提供力・対応力を徹底的に高度化・精緻化し、変化する顧客ニーズに丁寧に応え続けていく、②市場縮小やデジタル化に合わせて店舗統廃合や効率化に継続的に取り組み、コスト削減を徹底する――信念をもってこの2点に傾注していくことだ。

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