健康診断で「経過観察」といわれた場合、どうすべきなのでしょうか?逆に「異常なし」であれば、本当に安心なのでしょうか?

この記事では、健康診断の正しい見方を解説します。健康診断は、受けるだけでは意味がありません。結果の意味を理解し、自分の生活を見直すことが重要です。

健康診断の結果の区分

健康診断,経過観察
(画像=PIXTA)

日本予防医学協会では、健康診断の結果は次のように分類されています。健診を行っている機関によって判定区分は異なりますが、一つの指標として参考になります。

A1異常なし
特に問題がみられなかった状態。

A2有所見健康
わずかに所見が認められたものの、特に問題はみられなかった状態。

A3要生活注意
生活習慣が主な原因と思われる軽微な所見が認められる状態。

B1要経過観察
所見が認められ、経過観察が必要な状態。

B2経過観察中
引き続き経過観察が必要な状態。

G1要再検査
所見が認められ、再検査が必要な状態。

G2要精密検査
所見が認められ、詳しい検査を受ける必要がある状態。

C1要医療
受信が必要な状態。

C2加療中
加療中であり、主治医に健診結果を見せる必要がある状態。

R1判定不能
判定ができていない状態。

健康診断結果を見る時の注意点

続いて、それぞれの健康診断結果ごとに、注意点を解説します。

「異常なし」「有所見健康」「要生活注意」

今回の健康診断では問題がみられなかったからといって、健康体であることが保証されるわけではありません。一般的な検査ではわからない病気がひそんでいるリスクもあります。

もし、不審な点や何らかの自覚症状がある場合は、放置せずにより詳しい検査を受けたり、医療機関を受診したりしましょう。

「経過観察」「経過観察中」とは

経過観察とされた場合、「悪化の方向に向かう可能性がある」と考えるべきです。

「何もしなくていい」と判断してしまうのは危険なので、自分自身の体調に十分気を配りながら、必要に応じてより詳しい検査を受けたり、医療機関を受診したりしましょう。

「要再検査」「要精密検査」「要医療」とは

検査や医療が必要な状態です。指示に従って検査や医療を受けましょう。受信しなければ、最悪の場合、就労停止になることもあります。

「加療中」とは

健康診断では一般的な検査を実施しますが、治療を行っているのは主治医です。判定結果がよかったとしても悪かったとしても、結果は主治医に必ず開示しましょう。そうすることで、正しいデータをもとに治療することができます。

「経過観察」の状態で、何をしたらいいの?

まずは経過観察となった理由を知りましょう。医師の指導内容が書かれているなら、真摯に受け止めることが大切です。続いては、経過観察となった場合の項目別に、リスクと対策を解説していきます。

肥満・内臓肥満

健康診断というと、メタボを心配する人は多いのではないでしょうか。体重を見て「太った」からといって、過度に心配する必要はありません。肥満度を表すBMI、内臓肥満の指針となる「胸囲」に注目しましょう。

BMIが27以上だと、糖尿病の発症率が2倍になることが明らかにされています。放置すれば、最悪の場合、透析が必要になったり、足を切断しなければならなかったり、失明したりするリスクもあります。

経過観察となってしまった場合、生活習慣を改善することが大切です。

食事に関しては、朝昼晩3食食べる、間食を減らす、21時以降に夕食を食べない、ゆっくり食べる、といった心掛けが大切です。また、内勤が中心の人は、通勤以外に適度な運動をしましょう。

1回に飲むお酒の量を減らしたり、休肝日を作ったり、たばこをやめたりすることも重要です。

高血圧

血圧検査で経過観察となった場合、家庭で定期的に血圧測定をするのも1つです。

たとえば、医療機関で血圧を測ると緊張から血圧が高くなってしまう「白衣高血圧」という可能性もあります。それなら、自宅で測定した場合は正常な値が出るはずです。

また、起床後の血圧が高い状態は「早朝高血圧」と呼ばれており、心筋梗塞や脳卒中、突然死のリスクが高い状態なので、要注意です。測定結果を記録したうえで、医師の診察を受けましょう。

心電図の異常

心臓は命にかかわる器官なので、心電図に異常があるとなると、不安を感じる人も多いでしょう。

ただ、心電図に異常がみられたからといって、ただちに心臓病だというわけではありません。治療が必要ない不整脈という可能性もあるので、あまり不安になりすぎないことも大切です。

ただし、動機やめまいといった症状には注意し、必要に応じて医療機関を受診することが大切です。場合によっては、心不全の兆候というケースもあります。

眼底

眼底検査では、白内障や緑内障のリスクの他、動脈硬化や糖尿病のリスクも診断できます。

緑内障は視神経に障がいが起き、視野が狭くなる病気です。

両目で見ていることから、視野が欠けていることに気づくのが遅くなり、進行してから発見されるケースがよくあります。一度欠けた視野は、元に戻ることはありません。最悪の場合は失明に至るため、年に1度は眼底検査を受けることが大切です。

白内障は水晶体が白く濁って視力が落ちる病気です。放置しない限り失明はしませんが、一度発症すると、薬で治すことはできません。最終的には、手術をする必要があります。早ければ40歳から発症することもあります。

視力が失われると、多くの業務では支障をきたすことになります。目の病気はなかなか治らず、進行を遅らせることしかできないケースも多いため、定期的に健康診断を受けることが何より大切です。

骨密度

骨密度測定では、骨の中にあるカルシウムなどのミネラル成分の量を計測します。

ミネラル成分が不足していると、骨がもろくなり、骨折リスクが高まります。高齢になると、骨折がなかなか治らないため、骨折のせいで寝たきりになってしまう人もいます。

経過観察となった場合は、食事を通じてカルシウムなどのミネラル成分を多く摂取するようにしましょう。

ミネラル成分は体内では作り出せないため、食事を通じて摂取する必要があります。小魚、牛乳、ナッツ類などを食べましょう。

女性は妊娠・授乳でもカルシウムを多く消費するため、意識して食事で取り入れることが大切です。

過度なダイエットをしている場合、カルシウム不足で骨密度に異常がみられる場合があります。過度なダイエットは健康に悪影響を及ぼすため、食生活を見直す必要があります。

また、塩分を控えめに、コーヒーなどの嗜好品を減らすことも大切です。

貧血

貧血とは、血液中のヘモグロビンが低下している状態です。

ヘモグロビンは酸素を運搬する重要な役割を果たしているため、不足すると動悸や息切れが起こりやすくなります。めまいや立ちくらみ、頭痛が起こることもあります。

めまいや立ちくらみが起き、転倒によって頭部を強打すれば、深刻な障がいが引き起こされてしまうリスクもあります。貧血を甘くみるのは非常に危険なので、経過観察となった場合、食生活を改善しましょう。

女性の場合、月経の量が多い過多月経である可能性もあります。月経量が多いと感じる人は、婦人科を受診しましょう。

貧血を防ぐには、鉄分をとることが大切です。魚介類やレバー、大豆を食べましょう。また、野菜や果物、イモ類は鉄の吸収を助けてくれます。逆に、タンニンを含むコーヒーや紅茶、ソーセージ等の加工食品は避けましょう。

健康診断を日々の健康管理に生かすことが重要

健康診断を受けても受けっぱなしという人も少なくありません。しかし、それは非常にもったいないことです。健康診断の機会に自分自身の健康について改めて考え、日々の健康管理に生かす姿勢が大切です。

健康診断の結果は、単年度だけで見ても多くの気づきを与えてはくれません。

毎年の健康診断結果を経年で見比べることで、自分自身の普段の生活と、体調の変化をリンクさせて考えられるようになります。

「配置転換でストレスがたまり、お酒の量が増えていたな。生活を見直すのはもちろんだけど、配置換えの希望を出してもいいかも」
「意識して野菜を食べていたら、こんなに数値が改善するのか。他の数値ももっとよくできないかな」

など、結果が見えてくるようになると、効果的な対策ができます。

自分の身体は、生きている限り一生付き合う存在です。

メンテナンスをおろそかにした結果は、いずれ自分自身に跳ね返ってきます。そうなった時、後悔することがないよう、健康診断の結果を上手に活用してメンテナンスしておくことが大切です。

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健康的な生活は生涯コストの削減にもつながる

健保連の調査によると、健康診断で「リスクあり」とされた人は、「リスクなし」とされた人に比べて、医療費が約2倍になるという結果が得られました。

男性の1人当たり医療費
メタボ:リスクあり13,444円 リスクなし6,231円
血糖:リスクあり14,064円 リスクなし6,449円
脂質:リスクあり円 リスクなし円

女性の1人当たり医療費
メタボ:リスクあり15,734円 リスクなし7,138円
血糖:リスクあり13,955円 リスクなし7,051円
脂質:リスクあり13,290円 リスクなし6,392円

2019年に老後2,000万円問題が話題になったことから、投資や貯蓄に励んでいる人も多いでしょう。しかし、健康増進に努めたほうが、家計の支出が下がり生涯資産は増えるかもしれません。

健康診断には費用がかかりますが、目先の支出ダウンに気を取られて、トータルで支出が上がることがないようにしたいものです。

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