最近では、糖質制限など特定の成分を取らない健康法も広がりつつあります。また、若い女性の中には、極端なダイエットを行う人もいます。

今回は、正しい知識に基づかない、食事制限ダイエットのリスクと、それらが未来に残す影響について解説していきます。

こんなダイエットはダメ!20代が陥り易いダイエットのリスク

ダイエット,問題点
(画像=PIXTA)

食事をせず間食だけする

食事を抜く代わりに間食で済ますようなダイエットには、栄養のバランス面以外にも問題点があります。特に、砂糖が多く使われているお菓子は血糖値を上昇させるため、インスリンという血糖値を下げるホルモンの分泌を促します。

このインスリンは血糖値を下げる良いホルモンと思われがちですが、同時に血糖値が急上昇すればするほどブドウ糖を体脂肪として蓄える指令を出しています。

また、お菓子に含まれる白砂糖や食塩はドーパミンやエンドルフィンといった快楽ホルモンの分泌を促すため、タバコのニコチンや麻薬、アルコールなどと同じく、食べ過ぎてしまうリスクもあるのです。

糖質はまったく摂らない、偏りすぎているダイエット

糖質制限ダイエットの流行により、「悪いもの」とされがちな糖質ですが、単純に今の食事から糖質を除けばよいと考えるのは危険です。糖質を制限すると、エネルギー源が減るため、体を構成するたんぱく質からもエネルギーを補う必要があるからです。つまり、筋肉からエネルギーを取り出すようになり、筋肉量が減少することになります。これによって、いわゆる基礎代謝が下がり、かえって太りやすい身体になる可能性があります。

実際、糖質制限食と脂肪制限食の効果を比較した研究によると、糖質制限食では、数日間は脂肪を燃焼する割合が増えていくものの、すぐに頭打ちとなり、体重は減少しても脂肪はあまり減らないという結果が出ています。

つまり、糖質制限で体重が減ったからといって、脂肪が減ったとは限らないのです。

効果が不確かなダイエット食品やサプリなど利用する

YouTubeなどの動画サイトでよく見かけるダイエット食品やサプリメントにも注意が必要です。これらのほとんどは健康食品と呼ばれるもので、あくまで「食品」です。そのため実際にダイエット効果や病気を予防する効果は期待できにくいでしょう。

「みるみるうちに脂肪が減る!」などの謳い文句で販売されている商品も見かけますが、効果は期待しない方がよいでしょう。

太るだけでなく、不妊や子どもの健康への影響も

これまでは、ダイエットを頑張っても肝心の「痩せる」が叶いづらい方法について紹介してきましたが、例え痩せられたとしても、食べる量を必要以上に減らすと、体温が低くなり免疫が正しく機能しなくなるリスクも出てきます。その結果、「疲れやすい」「集中力が低下する」などの症状が起きる場合もあります。

必要な栄養が不足すれば、髪や肌などの脂肪を作る材料が足りなくなり、美容にもマイナスです。さらには、骨量の低下から骨粗しょう症を引き起こしたり、妊娠・出産、産まれた子どもにまで大きな影響が出てしまう可能性がでてくるのです。

実際に心臓病や脳卒中につながる生活習慣病の発症は、胎児期の栄養不足に起因しているという指摘もあります。将来生まれる子どもの生活習慣病を予防するためにも、妊娠前から葉酸、炭水化物、ビタミンBなどの栄養素を摂取することが重要なのです。

こうした前提知識がないまま無理なダイエットを行えば、将来不妊になるなどの重大なリスクまで抱えることとなります。「今痩せたい気持ち」だけを重視して、将来の影響への理解を後回しにしないようにしましょう。自分が食べるものに対しての知識を持つということが、自身の未来を守る行為でもあります。

「知的負債」がたまると取り返しのつかないことにもつながる

これまで解説してきたように「痩せる」という結果のみを追い求めた結果、身体に思わぬ負担をかけてしまうということがあります。

因果関係を理解せずに、結果だけ追い求めた末に、将来的のある時点で思わぬ事態が生じ、一気に返済を求められる−―。

こうした事態を「知的負債」といいます。目先のお金にこだわった結果、リボ払いによって最終的に支払う金額が膨れ上がるように、「知的負債」の蓄積を放置し、身体や栄養について理解することを、先送りすればするほど将来の健康に悪影響を与えていきます。

自分自身はもちろん将来生まれるかもしれない子どものためにも、「これを食べるだけでOK」「飲むだけで簡単にやせる」といったキャッチフレーズに飛びつかないことが重要です。将来、大きくなりすぎた知的負債が「返済不能」とならないように日々知識をアップデートし、生活習慣に反映させていくように心がけましょう。