「IT眼症」や「テクノストレス症候群」とも呼ばれるVDT症候群は、毎日PCやスマートフォンから目の離せないビジネスパーソンにとって、身近な病気の1つです。その症状は目から始まり、進行すると日常生活や仕事に深刻な影響を及ぼす可能性があります。仕事でもプライベートでもディスプレイをよく見る人は要注意。早めに健康リスクに気づき、治療や生活習慣の改善によって対策することが大切です。

この記事では、VDT症候群の症状や影響、自分でできる対策方法を紹介します。日頃から目の疲れを感じる人は兆候がないかどうかチェックしてみてください。

VDT症候群とは?仕事でPCやスマートフォンを使う人は要注意

VDT症候群
(画像=stock.adobe.com)

VDT症候群はVisual Display Terminal症候群の略で、「IT眼症」「テクノストレス眼症」と呼ばれることもあります。

長時間にわたってパソコンやスマートフォンなどのディスプレイを見たり、キーボードを使った作業をしたりしていると、心身に悪影響が出ることがあります。こういった不調を総称して、VDT症候群と呼びます。

FANCLが実施した「疲れ目アンケート(2017年)」によると、目の疲れの有無について、疲れを感じていると回答した人は86.2%にのぼります。このうち、疲れ目の原因を「パソコンやスマートフォン」と回答した人は56.4%でした。多くの人がパソコンやスマートフォンによる目の疲れについて自覚していることがわかります。

「目の疲れ」だと思って甘く見ていると、取り返しのつかないことになりかねません。しっかりとVDT症候群のリスクを知り、早めに対策を始めることが大切です。

VDT症候群になるとどうなる?全身に影響が及ぶ場合も

続いて、VDT症候群の症状や仕事・日常生活への影響を紹介していきます。

●VDT症候群の症状

VDT症候群になると、目に下記のような症状が表れます。

▽VDT症候群による、目に表れる主な症状
・目の疲れ
・目の乾き
・目がかすむ
・視界がぼやける、二重に見える
・光がまぶしい
・視力の悪化
・涙が頻繁に出る
・目が痛む
・充血
・まぶたの痙攣

目に表れた症状を無視していると、症状が全身に広がっていくことがあります。VDT症候群による全身症状には、下記のようなものがあります。

▽VDT症候群による、体に表れる主な症状
・全身倦怠感、疲労感
・肩こり、腕こり
・頭痛
・吐き気
・肩から腕にかけての痛み、背中の痛み、腰痛
・手や指の痺れ
・食欲不振

また、下記のような心の症状が表れることもあります。

▽VDT症候群による、心に表れる主な症状
・イライラ、気分の極端な落ち込み
・無気力感、不安感
・不眠

VDT症候群の症状には、個人差があるといわれています。そのため、少しでも当てはまる症状があるなら、VDT症候群の兆候があると考え、用心しておくことが大切です。

●仕事への影響

VDT症候群になると、仕事の作業効率が悪くなります。仕事に遅れが出たり、ミスが生じたりして、これまでどおりに仕事ができなくなることもあります。症状の表れ方によっては、当然、評価や昇進にも影響が出ます。

こういった状況も相まって、イライラや無気力感にさいなまれると、さらに悪循環に陥ります。場合によっては、職場で孤立してしまうこともあります。

●日常生活への影響

VDT症候群の症状が出ると、休日や余暇を十分に楽しめなくなります。全身倦怠感や腰痛などの症状がひどければ、家族と出かけたり、友人と趣味を楽しんだりできません。そのため、家族関係がギクシャクしたり、友人と疎遠になってしまったり、人生に深刻な影響が出てしまいます。

VDT症候群になったら?治療や自分でできる対策を紹介

続いて、VDT症候群になった場合の治療法や自分でできる予防策を紹介します。

●VDT症候群の治療法

目に異常を感じて眼科を受診し、VDT症候群と診断された場合、点眼薬や飲み薬で治療していきます。また、メガネやコンタクトの度数が合っていないことが原因となっているケースでは、メガネやコンタクトの度数を再調整することもあります。

●VDT症候群を和らげるためにできること

「目の疲れ」を感じているなら、VDT症候群の症状がひどくなる前に、自分で予防策を講じることが大切です。

まず、正しい姿勢でパソコン作業をすることが大切です。

目とモニターの間を40~50cmとり、モニターの上辺が目より少しだけ高くなるようにしましょう。高さ調節には、モニター台やパソコンスタンドの使用がおすすめです。

続いて、椅子に深く腰掛け、ひざを90度に曲げて足の裏を床につけます。足を組まず、姿勢のいい状態で作業をしてみてください。最初は苦しく感じるかもしれませんが、慣れてくれば、姿勢のいい状態で作業した方が疲れにくく、VDT症候群の予防にもなります。

極端に室内が明るい・暗い場合も、目が疲れる原因になります。照明を調整し、窓からの光が強すぎる場合はブラインドやカーテンを使用してください。空調を適切な温度に設定し、加湿器を利用するのもVDT症候群の予防につながります。

また、1時間ごとに15分程度の休憩をとり、目を休ませましょう。目を閉じたり、遠くの景色を眺めたりしてください。

定期健診で健康リスクに早く気づくことが大切

「目が疲れている」「目が乾きやすい」と感じているなら、VDT症候群の兆候かもしれません。放置していると全身に症状が広がるリスクがあります。症状が進行してしまうと、仕事や日常生活に深刻な影響が出ることも想定しなければなりません。

このVDT症候群は、進行してから眼科を受診して治療を始めても、すぐに症状が軽くなるわけではありません。ですから、VDT症候群の兆候を感じたら、自分でできる予防策をすぐにでも実践することが大切です。前述したように姿勢よく作業をする、休憩を取る、といった、ふだんの業務の仕方を改善することはもちろん、ジョギングなど屋外運動を生活習慣に取り入れることで、ディスプレイから目を離す時間をつくり、血流を促進させて、肩こりなどの症状を改善することもできるでしょう。

ビジネスパーソンのキャリアを支える資本は、健康な目であり、体であることを自覚し、日ごろから時間や予算などの投資を行うようにしましょう。

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