花粉症は生命を脅かすまでとはいかなくても、仕事に対しては多大な影響を及ぼします。仕事の効率が下がり、場合によっては昇給や昇進にマイナスとなることも。この記事では花粉症のメカニズムに触れた上で、花粉症対策につながる食生活のコツなどを解説します。

日本人のどのくらいの人が花粉症で悩んでいる?

花粉症
(画像=stock.adobe.com)

健康食品の製造販売会社であるアンファーが、2019年8月に全国の男女4,700人に対して実施したインターネット調査によれば、「あなたは花粉症ですか?」という質問に対して次のような割合で回答が集まりました。

花粉症
(画像=引用:予防医学のアンファー 47都道府県ニッポン健康調査 第9弾より)

21.5%:花粉症罹患しており、毎年同じ症状である
4.3%:花粉症罹患しており、年々ひどくなっている
5.3%:花粉症罹患しており、徐々に症状が弱くなっている
1.7%:今年花粉症になった
9.4%:花粉症かもしれないと感じた
7.2%:花粉症かもしれないがとくに気にならなかった
50.4%:花粉症ではない
0.3%:その他

このうち上から4つめまでの花粉症と自覚している人の合計割合は32.8%に上り、実にアンケートの回答者の3人に1人程度が花粉症で悩んでいることが分かります。さらに花粉症かもしれないという人も含めれば、49.4%という数字になります。

花粉症になると仕事効率が下がる

花粉症は、花粉が鼻の粘膜に付着することが原因で起きるアレルギー反応で、「鼻水」「鼻づまり」「くしゃみ」「目のかゆみ」などの症状を引き起こします。起きる症状やつらさの度合いは人それぞれですが、花粉症になると少なからず仕事の効率が落ちることにつながってしまいます。

家庭向け消臭剤や花粉症対策グッズも販売するエステーが2020年1月に発表したアンケート調査によると、「花粉症によって仕事に影響が出たことがありますか?」との質問に、66.3%が「はい」と回答しています。さらに「どのような症状が、あなたの仕事に影響を与えますか?」との問いには「鼻水」86.8%、「目のかゆみ」78.5%、「くしゃみ」70.3%、「鼻づまり」70.3%の回答となっています。

鼻水が出るようになるとティッシュを使う回数が増えますし、くしゃみが止まらないと業務の一時中断が余儀なくされます。こうした状況では特に接客や営業などの仕事に影響が大きく、場合によっては一時的な業務内容の変更を会社から命じられることもあります。業務に支障が出てくると、会社員としての昇進や昇給に影響が出ないとも言い切れません。特に花粉症の季節は年度末と重なります。予算達成もかかる重要な時期のパフォーマンス低下はなんとしても避けたいところです。

花粉症の症状を抑えるために有効なことは?

先ほども少し触れましたが、花粉症は花粉が鼻の粘膜に付着することによるアレルギー反応であり、放出された「ヒスタミン」などの物質が血管や鼻の神経を刺激することで、鼻水や鼻づまり、くしゃみといった症状があらわれます。

花粉症になるメカニズムは上記の通りですが、では花粉症の症状を軽減させるためにはどのような方法が有効でしょうか。薬を飲む方法が一般的な方法と言えますが、日ごろの食生活を改善することで免疫力を高め、症状が重くなることを防ぐというアプローチもあります。

免疫力の向上には腸内環境の改善が重要

免疫力を高めるためには腸内環境の改善などもポイントとなります。そこでおすすめしたいのが、トマトやレンコンなどの野菜、ヨーグルト、それに納豆などのにがり製品です。

●トマトやレンコン:免疫力を高め、食物繊維も豊富

トマトやレンコンには、「ナリンゲニンカルコン」や「タンニン」といったポリフェノールの一種が含まれており、免疫力を高めるのに適した野菜です。特にレンコンの場合は食物繊維が豊富なこともあり、一層の整腸作用も期待できます。

●ヨーグルトや納豆:乳酸菌には腸内環境を整え、体の免疫力をアップさせる

ヨーグルトには乳酸菌が含まれています。この乳酸菌には腸内環境を整え、体の免疫力をアップする効果があります。このため、花粉シーズンになる前からよく食べておくことで、花粉症の症状を一定程度抑えることができます。そして、納豆に含まれる納豆菌は、この乳酸菌の大好物です。納豆菌によって乳酸菌が増殖し、腸内で安定化されます。ですから、ヨーグルトと納豆をふだんの食生活に取り入れることが花粉症対策につながるでしょう。薬のように即効性はありませんが、日々ヨーグルトなどを食べることで腸内環境を整えておくことがポイントです。

●高脂肪食やアルコール類の摂取はほどほどに

腸内環境を整えるためには、高脂肪食やアルコールをほどほどにすることも重要です。特に脂肪分が多く含まれる肉類などを取りすぎると、腸内に悪玉菌が増えてしまい、結果として花粉症の症状がひどくなりがちです。

「甜茶(てんちゃ)」でヒスタミンの分泌を抑える方法も

これまでに、花粉症は分泌されたヒスタミンなどの物質が血管や鼻の神経を刺激することが起きることを説明してきました。このヒスタミンの分泌を抑えると言われているお茶が「甜茶(てんちゃ)」です。甜茶に含まれる「甜茶ポリフェノール」がアレルギー症状を抑えるとの報告がなされており、ヒスタミンの分泌を抑えるだけでなく、炎症を鎮める効果がある、ともされています。花粉が飛び始める前から飲み続けることをおすすめします。

花粉症を甘く見ず「健康投資」として対策を

食生活は少し意識するだけで改善できます。花粉症の症状が悪化するとふだんの業務にも、そして昇進や昇給にも、少なからず影響が出てくる可能性があります。「健康投資」という観点からも日ごろから継続して、しっかりと花粉症対策に取り組むことが重要です。

花粉の飛散時期は毎年3月中旬から始まります。花粉対策をしっかりして、年度末の大事なシーズンを、活躍するビジネスパーソンとして乗り切りましょう。