花粉症のつらい症状の1つに「目のかゆみ」があります。目がかゆいと仕事に集中できず、業務効率にも大きく影響します。対策として目薬を使っている人も多いですが、じつは、適切な目薬選びには一定程度の知識も必要となります。この記事では、花粉症による目のかゆみのメカニズムについて解説した上で、目薬の選び方・使い方のコツを紹介します。年度末のこの時期、花粉症による目のかゆみをコントロールして、責任あるビジネスパーソンとしてしっかり業務に集中していけるようにしましょう。

花粉症による目のかゆみが仕事に与える影響

目薬選び
(画像=stock.adobe.com)

花粉症の症状の1つとして挙げられるのが、目のかゆみです。この目のかゆみは仕事をする上では結構な厄介者です。ビジネスパーソンとして、目のかゆみがもたらす業務への影響、リスクを考えてみます。

国際的な製薬企業であるノバルティスファーマが2019年に発表した「花粉症の企業従業員の生産性に関する実態調査」によると、花粉症を患うチームメンバーについて、「症状が業務の支障になっていると思う」管理職が38.7%、「花粉症の季節ではパフォーマンスの低下を感じる」管理職が45.6%でああることがわかりました。ビジネスシーンにおいて、花粉症がチームマネジメントにおいてリスクになっていることがわかります。

●仕事における時間的リスク

まずは時間的な生産性のリスクを考えてみましょう。目がかゆい状態で働いていると集中力が削がれてしまい、普段の業務はいつも以上に時間がかかります。かゆみを抑えるために目を冷やすこともありますが、これに時間を使うと、業務を効率的に進めることがさらに難しくなります。ちなみに目を頻繁に冷やすと、目を守るために眼のふちから分泌される油成分が滞りがちになるため、目のかゆみはますますひどくなることもあり、注意が必要です。

●仕事における信用リスク

花粉症による目のかゆみは、会社におけるその人の信用にも少なからず影響してきます。

晴れて風が強い日や雨上がりの昼間などは、外では花粉が多く飛散していることが多いので、目のかゆみを抑えるためにはなるべく外出を避けるべきです。しかし、例えば外回り営業担当者が、日によって外出を控えていたら、周りはどう受け止めるでしょう。

たとえ本人が仕事をサボろうと思っているわけではないとわかってもらえたとしても、上司や同僚はその人に仕事を任せにくくなります。この時期は、他の人も同じ症状に苦しんでいるものです。やはり、しっかり対策をし、普段に増してアクティブに渉外活動ができるようにすることが、仕事において信頼を勝ち取る方法といえるでしょう。

データで見る「花粉症」

このように仕事に影響を与える花粉症ですが、発症率はどのくらいなのでしょうか。天気予報情報を提供する「ウェザーニュース」が2019年に調べた調査では、全国(北海道と沖縄を除く)の58%の人が花粉症の自覚があるという結果が出ました。

半数以上の人が花粉症に悩んでいるという結果ですが、花粉の飛散量は地域によって異なっており、例えば花粉の飛散量が多い山梨県では、花粉症と自覚がある人の割合が77%、群馬県では69%、静岡県では67%と、平均より高くなっています。

続いて、花粉症になったら目のかゆくなる症状が出る人はどのくらいの割合でいるのでしょうか。調剤薬局大手の日本調剤が実施したアンケート調査では、その割合は実に81.9%となっており、「鼻のかゆみ」(40.5%)の倍以上の数字となっています。

まとめると、日本では全国平均で約半数、県によっては6~7割以上の人が花粉症を発症しており、そのうち8割以上の人が目のかゆみに悩んでいるというわけです。

花粉症による目のかゆみの原因は「季節性アレルギー性結膜炎」

このように多くの人が悩んでいる花粉症による目のかゆみ。仕事への影響を最少減に抑えるためには、目薬選びでの失敗は避けたいところです。適切な目薬を選ぶためには、まずどうして目がかゆくなるのか、そのメカニズムについて知ることが第一歩です。

花粉症で目がかゆくなる原因は、「季節性アレルギー性結膜炎」を発症しているからです。アレルギー体質の人は花粉が目に入ると免疫機能が過剰に働いてしまい、かゆみなどの症状が出てしまいます。

具体的には、花粉が体内に入り込むと、花粉を排除しようとする「IgE抗体」という物質が増えます。このIgE抗体が一定量を超えると免疫が働きはじめ、目のかゆみや目の充血を引き起こします。

つまり、花粉症が原因で目がかゆくなったときは、アレルギー性結膜炎に効く目薬を選ぶことがポイントであると言えます。

アレルギー性結膜炎に効く目薬を選ぼう

目薬にはさまざまな種類があります。目の疲れに有効な目薬やドライアイ対策のための目薬、寝ている間に目を癒すための目薬など、色々です。しかし、花粉症による目のかゆみを抑えるためには、アレルギー性結膜炎に効く目薬を選ばなければ、効果は期待できません。

アレルギー性結膜炎に効く目薬で市販されている商品としては、各製薬会社からさまざま販売されていますが、購入するときは「アレルギー専用眼科薬」もしくは「アレルギー専用点眼薬」といった表記があるか、確認するようにしましょう。

こうした目薬を使うと、アレルギー反応を引き起こす物質の働きが阻害され、それによって目のかゆみなどが抑えられます。

ただしい目薬の使い方が、かゆみをしっかり押さえてくれる

花粉症の目のかゆみを抑えられる適切な目薬を選んだら、あらためて、目薬の正しい使い方を確認しておきましょう。目薬は薬ですから、定められた濃度で目に対ししっかり浸透させることで効果を表します。つまり必要以上の量を点眼しても効果はありませんし、点眼後にまばたきをして、目からあふれさせてしまえば効果は期待できなくなります。

まずはしっかり手を洗い、手指を清潔にします。実際の点眼においては、下まぶたを抑えて、目を大きく開き、容器の先端が目に接触しないように、定められた量を点眼します。点眼を終えたら、目頭を押さえて、しずかに目を閉じましょう。1分間程度、目を閉じておくと効果的とされています。

目の白目部分を覆う結膜は粘膜組織であり、外気と直接あたる部分でもあるため、ウイルスに感染するリスクもあると指摘されています。新型コロナウイルス感染症のリスクもあるため、点眼時にはしっかり手指を清潔にしてから行うようにしましょう。目薬は適切に使って、効果を最大化し、他のリスクをできるだけ小さくすることが肝心です。

かゆみが一向に収まらないときはすぐに眼科へ

この記事では、花粉症での目のかゆみによる仕事への影響や目薬の選び方について解説してきました。

花粉症にあまり効果がない目薬を選んでしまっては、効果が期待できずに仕事の効率が元に戻らない上、余計な出費にもなってしまいます。ドラッグストアなどで目薬を選ぶ際には、アレルギー専用であるかどうかをよく確認してから購入するようにしましょう。

一方で、目薬を使っても一向にかゆみが収まらない場合は、目薬に頼りすぎずにすぐ眼科を受診することも重要です。

花粉症は、ふだんの生活習慣によってその症状を抑えることもできるといわれます。食生活を変えたり、定期的な運動により体の免疫力を高めることで、アレルギー反応を抑えることができるわけです。花粉症による目のかゆみなど、さまざまな症状は、ビジネスパーソンにとって生産性を下げる大きなリスクです。まずはしっかり症状をおさえること、そして、ふだんの生活習慣を改善し、免疫力を高める健康投資を日常生活の中で行うことも考えてみてはいかがでしょうか。

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