事例でわかる! コロナ下の営業店OJT
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これまでの指導方法を見直し時間がなくてもできる工夫を

新型コロナウイルスの感染拡大が、金融機関の人材育成に大きな影響を及ぼしている。

これまでの人材育成は、本部が担当者を一堂に集めて実施する集合研修と、営業店で先輩・上司が業務を通じて教えていくOJTの二本柱だった。ところが、コロナ禍の影響によって集合研修ができないうえ、営業店でも担当者同士の接触の機会が減ってしまった。また資金繰り相談等も増え営業店は多忙を極めており、教えづらい状態が続いている。

新人や若手を教育する機会は営業店でのOJTが中心となるが、それも従来どおりとはいかない。感染防止対策として、テレワークが導入されるなど、先輩が付きっきりで教えるOJTは進めづらいだろう。

地域金融機関の営業店で若手を教える担当者からはこんな声を聞く。「集合研修がなくなったため、ビジネスマナーなどの基本事項を一から教えなければならなかった」「コロナ融資対応を優先せざるを得ず、十分に教えられなかった」。また現場のスキルを教える以前に「新人が営業店に配属されても、当初はテレワーク環境で対面して教えられなかった」「歓迎会やランチができないため、雑談ができず距離を縮めづらい」といった現状もある。

一方、教わる側の新人や若手も不安を抱えている。「集合研修が中止になり同期と交流する機会がなく孤独を感じる」「テレワークではちょっとしたことが質問しづらい」などの声も聞く。新型コロナの感染が流行し始めてから1年が過ぎ、「これまでの先輩よりも知識の習得が遅れているのではないか」「春に新人が入るのに自分は経験不足」という不安を抱えるケースも少なくないようだ。

無駄を省く機会と捉えメリハリある教育を