金融,ビジネス
(画像=PIXTA)

取引先の中には、創業直後や無借金経営で、研究開発や海外進出に意欲的な成長企業もあります。このような成長企業にも融資以外の本業支援を行いたいのですが、どう動けばよいですか。

今回の相談者は、とても良い目線を持っていると思う。金融機関の行職員の欠点に「貸出にこだわる」ところがある。これからの金融機関は貸出だけでなく、中小企業に対して多面的な支援を行うことが求められている。それが貸出以外の収益機会を増やすことにもなるからだ。

事業性評価を起点に経営課題を捉える

成長企業といっても、①アーリーステージにある成長企業、②成熟期を脱するべく第二創業など新たな挑戦を行っている成長企業、③無借金で財務優良だが停滞期にあり、成長を模索している企業――といったタイプがあり、それぞれ経営課題は微妙に異なる。まずは「事業性評価」を起点に、企業の経営課題を捉えることが本業支援のスタートになる。

無借金企業であれば、決算書など財務諸表の提出を受けていない場合もあると思う。したがって、まずは企業に情報開示を行ってもらおう。

「お金も借りていないのに決算書を提出する必要があるの?」と言われるかもしれないが、「御社の成長を支援するために事業性評価を行い、課題や成長点を共有したいと思います。つきましては、決算書等の財務諸表を見せていただき、ヒアリングをさせていただけないでしょうか」と交渉を行う。必要に応じて上司に同行してもらうことも有効だ。

財務諸表を入手したら財務分析を行い、そのうえでヒアリングも交えて非財務部分の分析も実施しよう。そこに経営環境分析を加えて事業性評価を完成させる。その後は、経営者に事業性評価の内容を伝えて、課題や成長点を共有する。ここで経営者に共感してもらえれば、本業支援を検討することになる。

では、冒頭で紹介した①〜③の成長企業に対する支援のポイントを紹介しよう。もちろん同じタイプでも1社1社課題は異なるが、共通する部分も多いので支援の参考にしてほしい。

本業支援力が担当者の評価を決める