2020年に感染が拡大した新型コロナウィルスの影響で、生命保険への加入を検討する人が増えています。しかし、「将来、家族にかかる経済的負担を減らそう」と考えるのであれば、保険に加入するだけでは不十分といえるのではないでしょうか。保険への加入を検討するのであれば、あわせて生活習慣の改善で不要な出費を防ぐ方法についても検討してみてはいかがでしょうか。

コロナをきっかけに生命保険に加入する人が増えている

保険加入
(画像=PIXTA)

新型コロナウィルスの新規感染者数が連日ニュース番組で報道されると、「もし、自分が感染したら」と不安になる方は多いでしょう。単に感染するだけでなく、万が一のことがあったら家族の生活が成り立つだろうかと、心配になるのも無理はありません。こうした不安は、生命保険の加入状況にも表れています。

国内最大級の保険選びサイト「保険市場」を運営する株式会社アドバンスクリエイト によると、新型コロナウィルスの感染拡大が顕著になった2020年4月16日時点で、4月のオンライン生命保険の申込者が前年同日比で336.1%(主要生保14社の合計)と、3倍以上に急増しています。

また、株式会社エイチームフィナジー が実施した、コロナ禍における生命保険加入に関する調査(2020年6月4日~6日実施)によると、「新型コロナウィルスの流行は、生命保険への加入、検討に対してどのような影響をあたえましたか?」との問いに対し、一番多かった答えが、「罹患時の収入源に備えること」(53.0%)でした。次いで多かったのが、「罹患時の医療費(治療費・入院費)に備える」(52.7%)という答えになっています。

このように、多くの人が新型コロナウィルスに罹患した場合の経済的不安を抱いていることがみてとれます。

月々の保険料と健康投資

生命保険に加入すれば、当然のことながら月々の保険料を負担することになります。公益財団法人生命保険文化センターの調査によると、平成30年度における全生命保険の年間平均払込保険料は38万2,000円 で、月にすると3万1,833円となります。3年ごとに調査が行われており、やや保険料は減少傾向にはありますが、依然として大きな負担といえる水準にあります。

   全生保  民保  かんぽ生命  簡保  JA  県民共済
 生協等
 平成30年  38.2万円  36.2万円  29.1万円  22.8万円  25.2万円  7.7万円
 平成27年  38.5万円  37.0万円  26.2万円  22.2万円  27.7万円  8.2万円
 平成24年  41.6万円  36.5万円  23.4万円  24.1万円  30.4万円  8.2万円
 平成21年  45.4万円  37.4万円  24.9万円  28.5万円  30.1万円  8.4万円

出典:生命保険文化センター「平成30年度 生命保険に関する全国実態調査」

また、保険料は特約を付けることで金額があがります。しかし、健康診断で病気の兆候をチェックし、生活習慣の改善を行うことで、健康を維持できれば、保険料を余計に負担することを避けられるでしょう。

保険への加入もいいが本当に大事なことは?

自分に万が一のことがあった際の対応として、「生命保険に加入する」というのは、一つの選択肢かもしれません。しかし、生命保険に加入すること自体が病気の予防になるわけではありません。生命保険への加入は保障の手段に過ぎないからです。新型コロナウイルス対策を含めた健康維持のためには生活習慣の改善が欠かせません。

特にコロナの影響で生活環境が変わってしまった方は、より生活習慣の改善を意識する必要があります。コロナ禍の社会で大きく変わったのが働き方です。現在は、満員電車による通勤や、会社内で密になるのを避けるため、テレワーク勤務が推奨されています。社員にとっては通勤地獄から解放されて喜ばしいことのように思えますが、テレワークには運動不足になりやすいという弊害もあります。

オフィスへの通勤時は、駅までの移動などによって一定の運動量を得られていましたが、テレワーク時は、「毎日ラジオ体操を行う」「健康器具を使って体を動かす」など、意識的に運動を行う必要があります。例えば、ラジオ体操はNHKテレビで毎日放送されていますので、同じ時間帯 に体操する習慣を作ることができるでしょう。

コロナ禍を機に保険への加入を検討するのであれば、あわせて「健康を維持するにはどうすべきか」という視点を持つことが重要です。生命保険が「万が一の事態への備え」だとするならば、健康診断や人間ドックの受診、生活習慣の改善は、家族や未来の自分を守るための「積極的な投資」ということができるでしょう。