執筆者:水瀬理子
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老後に備える“資産づくり”の1つとして注目を集めている「iDeCo(イデコ)」。私的年金とも言われるiDeCoは公的年金と異なり、自分で“投資する商品”を選びます。実際に、どのような商品を選べばいいのでしょうか。この記事では、iDeCoの商品選びのポイントをわかりやすく解説します。これからiDeCoをはじめたい人はもちろん、iDeCoを検討中の人もぜひ参考にしてください。

目次

  1. iDeCo(イデコ)で、老後の準備をはじめよう
  2. iDeCoの運用商品の基本
    1. 1.元本確保型
    2. 2.元本変動型(投資信託)
  3. 投資信託の種類について
    1. 国内株式
    2. 国内債券
    3. 外国株式
    4. 外国債券
    5. 複合資産
    6. REIT(リート)
  4. 商品の特徴を知ろう
    1. リスクとリターン
    2. 運用方法(アクティブ型、インデックス型)
  5. 自分にあった配分で運用しよう
  6. iDeCoは、商品の特徴を知ることからスタート

iDeCo(イデコ)で、老後の準備をはじめよう

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(画像=takasu/stock.adobe.com)

iDeCoは自分で掛け金を毎月積み立て、自分の選んだ商品で運用する私的年金の制度のことです。iDeCoでは、いくつかの税金が優遇されるため、預貯金よりも効率的に老後資産を形成できる方法として注目を集めています。

年金と言えば、おもな公的年金には「国民年金」や「厚生年金」があります。国民年金保険料や厚生年金保険料は「年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)」が、さまざまな投資商品に投資して運用しています。保険料を支払う私たち1人ひとりが、掛け金や投資先を選ぶことはできません。

一方でiDeCoは自分で掛け金を決め商品を選んで(運用方法を選んで)、資産を運用することができます。商品を選べる面白味があると同時に、リスクやリターンなどそれぞれの商品の特徴を知ったうえで運用をスタートすることが大切です。

iDeCoの運用商品の基本

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iDeCoでは、どのような商品を選ぶかによって将来受け取れる年金額が変わります。運用がうまくいけば受け取れる年金は増加し、運用がうまくいかなければ受け取れる年金は減少するといった具合です。

では、どのように商品を選べばいいのでしょうか。iDeCoで運用できる商品は、おもに「元本確保型」と「元本変動型」の2種類に分けられます。まずは、それぞれの違いを見ていきましょう。

1.元本確保型

元本確保型とは、その名の通り元本(積み立てた掛け金)が保証される商品のことです。具体的には、「定期預金」や「保険」が該当します。積み立てた掛け金に一定の利息等が上乗せされ、将来的に年金として受け取れます。

「積み立てた掛け金が目減りするのは何としてでも避けたい!」という人は、元本確保型を選ぶと安心です。ただし元本確保型では、あらかじめ定められた利息等が保証される一方で、続いて紹介する元本変動型と比べると期待できるリターンも低いという特徴があります。

2.元本変動型(投資信託)

元本変動型は、元本(積み立てた掛け金)が保証されない商品です。具体的には、「投資信託」が該当します。iDeCoを通じて投資信託に投資するため、投資信託の運用成績によって、将来的に年金として受け取れる金額が変わります。

投資信託とは、個人投資家から集めた資金を投資の専門家が複数の投資先に投資し、運用益を投資家に分配する投資商品です。投資先は、国内外の「株式」や「債券」、「REIT(リート)」などさまざまです。

元本変動型では、元本確保型と比べて高いリターンを期待できる一方で、元本割れしてしまうリスクもあります。リスクを理解したうえで元本変動型を選びましょう。

投資信託の種類について

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(画像=mapo/stock.adobe.com)

元本確保型の商品はそこまで多くないので、商品選びで悩むことは少ないでしょう。一方で元本変動型を選ぶ場合、投資信託の数はとても多いので、どれを選べばいいかわからない人もいるでしょう。

そこで、ここでは投資信託を選ぶうえで重要な“投資先”の違いをくわしく解説していきます。

投資信託の投資先は、資産(株式・債券・REITなど)と地域(国内・海外など)で分類できます。それぞれが持つ特徴を見ていきましょう。

国内株式

国内株式で運用する投資信託は、投資信託の購入を通じて日本国内の株式に投資できます。この投資信託は、投資先の企業の業績が好調で株価が上がると運用成績がよくなり、業績が不調で株価が下がると運用成績は悪くなります。

国内債券

国内債券で運用する投資信託では、投資信託の購入を通じて日本国内の債券に投資します。元本変動型の商品のなかでも、国内債券は比較的ローリスク・ローリターンという特徴があります。

外国株式

外国株式で運用する投資信託なら、投資信託の購入を通じて海外の株式に投資できます。ひとくちに外国株式といっても、「全世界」「先進国」「米国」など商品によって投資先の範囲は異なります。全世界や先進国の場合、日本も投資先にふくまれることがあります。

外国株式は比較的ハイリスク・ハイリターンといわれており、高いリターンをねらう場合は外国株式を選ぶのも1つですが、リスクが大きいことを理解しておきましょう。

外国債券

外国債券で運用する投資信託では、投資信託の購入を通じて外国の債券に投資します。株式と比べると債券はリスクもリターンも低い傾向があります。

ただし海外投資の場合は、為替リスクが発生します。為替リスクとは、日本円と外貨の交換レート(為替レート)が変動することで、資産の価格が変動するリスクのことです。そのため、国内投資よりはリスクもリターンも高くなります。

複合資産

複合資産は「バランス型投資信託」とも呼ばれます。1つの商品のなかに、株式・債券などが複合的に組み込まれており、手軽に分散投資ができる商品です。株式や債券の割合に応じて、許容できるリスクやリターンを調整できます。

REIT(リート)

REIT(リート)とは不動産投資信託のことで、投資家から集めた資金で、ビルや商業施設、マンションなどの不動産に投資し、賃貸料や売却益を投資家に分配する商品です。

個人で不動産投資をしようと思うと、物件選びをしたり、不動産投資ローンを組んだり、ハードルが高いのが現状です。その点、REITでは少額から間接的に不動産に投資できます。また、不動産のプロに運用を任せられるのも特徴です。

商品の特徴を知ろう

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投資信託の商品によって異なる“投資先”に加え、商品選びをするうえで押さえておきたい2つのポイントを解説します。

リスクとリターン

投資信託に限らず、投資するうえではリスクとリターンについて理解しておきましょう。投資におけるリスクとは「リターン(収益)の振れ幅」のことを言います。リスクとリターンは値動きの幅によって決まります。値動きが激しいほど、大きなリターンを得られる可能性もありますが、大きく損をしてしまうリスクもあります。

リスクが高ければリターンも大きいので、リスクは低いけれどリターンは大きいという商品は基本的に存在しません。また、このリスクとリターンは“投資先”によって大きく異なります。

iDeCoの商品を選ぶときは、リスクを抑えるだけではなく、自分がリスクを許容できる範囲を認識しておくことが大切です。

運用方法(アクティブ型、インデックス型)

投資信託の運用方法には、おもにインデックス型とアクティブ型の2種類があります。

インデックス型は、市場の平均値ともいえる「日経平均」や「TOPIX」などの指数と“連動すること”を目指す運用方法です。信託報酬(運用にかかるコストの1つ)が、低く抑えられている商品が多いのも特徴です。このインデックス型はパッシブ型と呼ばれることもあります。

アクティブ型は、市場の平均を“上回る成果”を目指す運用方法です。専門家の腕によって運用成績が変動することから、インデックス型と比べると信託報酬は高くなります。インデックス型と比べて大きなリターンを期待できる一方で、損をするリスクも大きくなります。

自分にあった配分で運用しよう

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iDeCoでは、ここまで紹介した商品のどれか1つで運用するわけではありません。商品の特徴やリスクを踏まえて、最後に2人のケースを仮定した“資産配分”の具体例を紹介します。

<Aさん>
25歳会社員・投資経験は少ない

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(画像=UpU編集部)

Aさんは投資初心者ですが、年齢が若く老後まで時間があることから、リスクが高めの商品も組み込みながら、バランスよく積極的に資産を増やす資産配分を選択。

<Bさん>
52歳自営業・投資経験がある

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(画像=UpU編集部)

Bさんは年金受取までの期間を考慮して、リスクの低い元本確保型や国内債券を中心にしつつ、投資経験を活かして国内株式と外国債券で資産を増やす資産配分を選択。

このようにiDeCoで資産運用を始めるときは商品を選ぶだけでなく、自分の年齢やライフステージ、投資の経験などに合わせて資産配分を決めることが大切です。

iDeCoは、商品の特徴を知ることからスタート

自分で投資先を選んで運用できるiDeCoでは、商品の特徴を知ることが自分に合った商品選びの第一歩です。あわせて自分の年齢や投資経験などから、どれくらいのリスクを許容できるか検討し、バランスを考えて商品を選ぶといいでしょう。これからのライフプランをイメージし、効率的な資産運用で老後に備えたいですね。

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水瀬 理子(みずせ・りこ)

ファイナンシャル・プランナー
「お金の相談役」として、資産形成・相続・ライフプランなど数多くを提案。現在は執筆業を中心に幅広く活動している。

(提供:UpU

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