執筆者:水瀬理子
※記事内の情報は更新時点のものです。最新情報は別途HP等でご確認ください。

投資信託,海外
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先行き不透明な時代に、日本だけでなく海外に投資したい――。このように投資先の視野が、国内から海外へ広がったとき、どのような視点や基準で商品を選べばいいのでしょうか?この記事では、海外投資とはどんなものか、海外投資の必要性と、海外に投資できる商品について説明します。また、初心者にもはじめやすい海外投資の1つ「投資信託」についてくわしく解説します。

目次

  1. 海外投資とは
    1. 海外投資の必要性
    2. 海外に投資できる商品の種類
  2. 国内投資との違いは?
  3. 外国投資信託のメリット・デメリット
    1. 外国投資信託のメリット
    2. 外国投資信託のデメリット
  4. 外国投資信託の種類
    1. 商品性の違いを知る
    2. 商品ごとのリスク・リターンを知る
    3. 投資信託の種類は「目論見書」で確認を
  5. 目論見書のチェックポイント
    1. 投資対象・売買手数料・信託報酬・運用資産額
    2. 外国投資信託では、為替ヘッジの確認もわすれずに
  6. 海外に投資するなら、まずは投資信託を選ぼう

海外投資とは

投資信託,海外
(画像=Dilok/stock.adobe.com)

海外投資とは、海外の金融市場に投資すること(海外の投資商品を購入すること)や、海外の通貨を保有することを言います。

海外の投資商品を購入するには、おもに次の2つの方法があります。

  • 日本国内の銀行や証券会社を通して、海外の投資信託や株式、通貨などの金融商品を利用する
  • 海外の金融機関を通して、株式や投資信託などの金融商品を購入する

後者はハードルが高いことから、日本国内の金融機関を通じて海外の投資商品を購入することが一般的です。この記事では、前者の方法をもとに海外投資を紹介していきます。

海外投資の必要性

投資をはじめとした資産運用においては、リスクを分散させることが重要です。一種類の「通貨」や「金融商品」に頼らないこと(資産の分散)、長期的に「タイミング」をわけて投資すること(時間分散)もリスク分散の方法として有名です。

そして、将来もし日本経済が深刻な打撃を受けた時、投資先を「国内」にしぼっていると大きなダメージを受ける可能性があるでしょう。そこで海外へ投資することで、日本経済が危ぶまれるときもダメージを抑えられ、国際分散投資を実現できるというわけです。

海外に投資できる商品の種類

では海外に投資できる商品にはどんなものがあるのでしょうか。おもに次のような商品が挙げられます。

  • 外国株式……海外の企業が発行する株式に投資する方法
  • 外国債券……外国の債券に投資する方法
  • 外貨預金……日本円を外貨に換えて預金する方法
  • 外国投信(外国投資信託)……海外を投資先とする投資信託に投資する方法
  • 海外ETF……海外を投資先とするETF(上場投資信託)に投資する方法

国内投資との違いは?

投資信託,海外
(画像=chris/stock.adobe.com)

海外投資には、国内投資とは異なるリスクがあります。もっとも大きな違いは「為替変動リスク」があることです。

2国間の通貨を換えるときの交換レート(為替レート)は常に変動しているため、円高や円安になることで、タイミングによって「為替差益」「為替差損」が生じる可能性があります。

また、日本国内の政策動向・景気動向と比べて、海外の情報を収集するのは難しいという側面もあります。このような点を踏まえると、初めて海外投資をするなら専門家に運用を一任できる「投資信託」が安心です。

外国投資信託のメリット・デメリット

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海外投資の商品はたくさんありますが、為替リスクや情報収集の難しさを踏まえて、まずは「投資信託」からスタートし経験を積んでから「株式」や「ETF」を検討するといいでしょう。

ここからは、海外の投資信託(外国投資信託)のメリット・デメリットについて理解を深めていきましょう。

外国投資信託のメリット

投資信託とは、投資家から集めた資金を投資の専門家が運用し、運用益を分配してくれる投資商品です。

投資先の地域や種類は、投資信託の商品によって異なります。そのため、海外の株式や債券等を投資先とする「外国投資信託」を選べば、個別の運用先を自分で選ばなくても海外投資を始められるというわけです。

また投資信託の中には“全世界”を対象とする商品もあります。こういった商品を選べば、投資信託を1つ購入するだけで、国内・海外にそれぞれ分散投資できます。分散投資によって、リスクを抑えて投資できるのが投資信託のメリットです。

また、海外の投資商品の中には、個人で購入するのが難しい商品もあります。「外国投資信託」なら、こういった商品に間接的に投資できます。このように、投資先の選択肢が広がるのもメリットといえるでしょう。

外国投資信託のデメリット

海外投資では、為替変動リスクが生じます。たとえば、投資を始めた時点と比べて配当金を受け取るときや投資商品を売却したときに円高になっていると、当初想定していた利回りを得ることができません。また、両替する際に発生する為替手数料についても考慮する必要があります。

ほかにも、情報収集の難しさなど、海外投資ならではのデメリットがあります。海外の情報は、日本国内の情報ほど、タイムリーに入手することができません。情報を得るタイミングに遅れが生じた結果、損をしてしまうリスクがあります。

投資信託の運用は投資の専門家が行いますが、自分でも海外の情報にアンテナを張っておくことが大切です。

外国投資信託の種類

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(画像=magele-picture/stock.adobe.com)

外国・国内に関わらず、投資信託は投資先の選定は投資の専門家が行うため、個人の投資家が情報収集で悩むことはありません。ただし、どの投資信託を選ぶかは自分で決める必要があります

どのような商品を選べばいいか検討するために、まずは投資信託の基本的な種類を解説します。

商品性の違いを知る

投資信託では、国内外の株式や債券、REIT(不動産投資信託)といったさまざまな投資先に間接的に投資することになります。投資先から、おもな投資信託を次のように分類できます。

国内債券型:おもに国内の債券(国債、地方債、金融債、社債)に投資
外国債券型:おもに外国の債券に投資
国内株式型:おもに国内株式が投資対象
外国株式型:おもに外国株式が投資対象

このほかにも、債券と株式に投資する国内バランス型、海外バランス型などがあります。

商品ごとのリスク・リターンを知る

投資では、リスクを抑えようとするとリターンも小さくなり、リターンを求めればリスクも上がります。投資のリスクは商品の値動きの幅によって変わるため、基本的にローリスク・ハイリターンの投資商品は存在しません。

投資信託は投資先ごとに、リスクとリターンの関係を次のように整理できます。

↑ローリスク・ローリターン
・国内債券型
・外国債券型
・国内株式型
・外国株式型
↓ハイリスク・ハイリターン
※一般的なイメージであり、すべての商品に当てはまるわけではありません。

投資先が海外の投資商品は、為替の影響などにより、一般的に投資先が日本国内の投資商品よりハイリスク・ハイリターンな傾向があります。また、商品の種類別では、株式の方が債券よりハイリスク・ハイリターンと言われています。

投資信託の種類は「目論見書」で確認を

これらを踏まえて投資信託を選んだら、最後に目論見書を確認しましょう。

これは、投資判断に必要な情報が記載されたもので、すべての投資信託に備わっています。投資信託を購入する際には、投資先の地域や商品、運用方針などを「目論見書」でよく確認しましょう。

目論見書のチェックポイント

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(画像=hikari_stock/stock.adobe.com)

リスクやリターンを理解し、「目論見書」を読んで投資信託を選ぶことで、納得感のある投資ができるでしょう。とはいえ、チェックポイントを知らなければ、商品を選ぶ基準を持てません。そこで、投資信託を購入する前にチェックしておきたいポイントを紹介します。

投資対象・売買手数料・信託報酬・運用資産額

ここでは、チェックしておくべき点とチェックポイントをまとめました。

<投資対象>
投資先の地域(国内、海外など)や商品(株式、債券など)を確認しましょう。一般的に、国内より海外の方が、債券より株式の方が、リスク・リターンともに高くなります。リスクを抑えて海外投資をしたいなら海外債券を選び、リスクを考慮しつつリターンをねらいたいなら海外株式を選びましょう。

<売買手数料>
投資信託を購入するときと売却するときは、手数料がかかることがあります。購入時・売却時の手数料を確認しましょう。最初は手数料の安い投資信託が安心です。最近では、手数料のかからない「ノーロード」と呼ばれる商品もあるので、チェックしてみてください。

<信託報酬>
信託報酬は、運用している間継続的に発生する運用コストで、運営管理費用といわれています。最初のうちは信託報酬の低い投資信託が安心です。

<純資産残高>
純資産残高では、投資家が投資した資金の合計額を知ることができます。純資産残高が大きいほど、多くの投資家が投資していることがわかります。そのため、純資産残高の大きさは1つの安心材料といえるでしょう。

外国投資信託では、為替ヘッジの確認もわすれずに

為替ヘッジとは、為替変動リスクを小さくするための手法のことです。そのため「為替ヘッジあり」の投資信託なら、為替変動リスクを抑えられるでしょう。「為替ヘッジあり」と「為替ヘッジなし」のどちらを選ぶべきかは、為替レートの将来予測によっても変わります。

たとえば、投資信託を購入した時より円高になると、通常は為替差損が生じてしまいます。そのため、これから円高になると考えられる場合は為替変動リスクを抑える「為替ヘッジあり」を選びましょう。一方、これから円安になると考えられる場合は「為替ヘッジなし」のほうが、為替差益をねらえる可能性があります。

海外に投資するなら、まずは投資信託を選ぼう

海外に投資したいというときには、まずは投資信託からはじめると安心です。投資先の選定を専門家に一任でき、情報収集の手間もかかりません。そして「為替ヘッジあり」の商品を選ぶことで、為替変動リスクも抑えられます。幅広い視野で投資先を見つめ、資産運用に活かしていきましょう。

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水瀬 理子(みずせ・りこ)

ファイナンシャル・プランナー
「お金の相談役」として、資産形成・相続・ライフプランなど数多くを提案。現在は執筆業を中心に幅広く活動している。

(提供:UpU

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