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水際で防ぐ! 窓口担当者のためのマネロン等対策事例講座
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現金は流動性が高いため、直ちに商品を購入したり、サービスを受けたりすることができます。また、現金を利用すれば、自分の資産を容易に第三者と交換することができます。

このように、現金取引は匿名性が高いため、取引内容が記録されていない場合、だれが行った取引かを判別したり、資金の流れを追ったりすることが難しいという特徴があります。

わが国では、現金取引が、マネー・ローンダリング等の金融犯罪に悪用される傾向にあり、国が公表している「犯罪収益移転危険度調査書」では、現金取引により金融機関が取り扱う商品・サービスが悪用された事例として、以下のような取引が紹介されています。

  • マネー・ローンダリング等を企図する者が、内国為替取引を通じて、架空・他人名義の口座に犯罪による収益を振り込ませ、最終的にATMにおいて現金で出金することで、その後の資金の追跡が困難になる事例
  • 外国における詐欺の収益をわが国の金融機関に送金する国際的なマネー・ローンダリング事犯において、国際犯罪組織が、取引の正当性を仮装し、一度に多額の現金を引き出すなどの事例
  • 窃盗により得た多量の硬貨を金融機関の店舗に設置されたATMで他人名義口座に入金後、別のATMを使い紙幣で払戻しを受けた事例
  • 強盗で得た現金の一部を知人名義の口座にATMから短時間に多数回預入れを行っていた事例

また、金融庁が公表している「疑わしい取引の参考事例」では、マネー・ローンダリング等のおそれがある取引として、以下のような取引が挙げられています。

  • 多額の現金(外貨を含む)または小切手により、入出金(有価証券の売買、送金および両替を含む)を行う取引。特に、顧客の収入、資産等に見合わない高額な取引、送金や自己宛小切手によるのが相当と認められる場合であるにもかかわらず、あえて現金による入出金を行う取引
  • 短期間のうちに頻繁に行われる取引で、現金または小切手による入出金の総額が多額である場合。閾値を若干下回る取引が認められる場合も同様
  • 多量の少額通貨(外貨を含む)により入金または両替を行う取引
  • 夜間金庫への多額の現金の預入れ、または急激な利用額の増加に係る取引

取引時確認を避けるような取引に注意