「地面に這いつくばってでも頑張っているサラリーマンにこそ、不動産を持って欲しい」

そう語るのは、生命保険会社を経て、投資用の不動産販売・管理を手掛ける日本財託で9年間、コンサルタントとしてお客様と向き合い、今年3月に独立した山田健二氏(40)だ。

その信念の裏には、彼の過酷なサラリーマン人生がある。

新卒でブラック企業に入社し、転職をするも上手くいかず30歳手前にして月収5万円。膨れ上がる将来への不安に押しつぶされそうになる日々を経験した。

そんな中で不動産投資と出会い、コツコツと資産を積み上げてきた。現在は経済的自由を手に入れ、今年いわゆる「FIRE」(経済的独立・早期退職)を実現。家族との時間を大切にしながら、自分に合ったスタイルで充実した生活を送っている。

コロナ禍で社会情勢が変わり、経済的な余波が広がっている現在、山田氏の歩いた人生の道のりは私たちに勇気を与えてくれる。

どん底のサラリーマンがどうやって経済的自由を手に入れるまでに至ったのか。

今回は山田氏の経歴を振り返りながら、FIREを実現するため、私たちが今後取るべき資産形成法をお伝えする。

「明日どうなるのだろう…」 20代、どん底のサラリーマン時代

月収5万円の「ダメ営業マン」だった私が40歳でFIREを実現するまで

―早速ですが山田さんの自己紹介とお持ちの不動産について教えてください。

私は現在40歳で、妻と5歳の娘の3人家族です。22歳の時、新卒で大手警備会社に入社し、24歳でグループ会社の保険代理店に出向しました。そこから27歳で大手生命保険会社の営業に転職し、31歳で日本財託にコンサルタント(営業)として入社、つい今月、個人事業を立ち上げて独立しました。

29歳の時に都内に1戸目の中古ワンルームマンションを購入し、以後11年間で計8戸の物件を購入してきました。ほとんどが都内のワンルームマンションです。

―11年で8戸は早いですね。運用状況はいかがですか。

現在5戸の物件のローンを完済しており、6年後にはすべての物件で「借金ゼロ」の状態になる予定です。ローンの支払いと、管理費や修繕積立金を引いた手取りの家賃収入は現時点で約30万円ほどですね。すべてのローンを完済すると、約45万円の家賃収入になります。

―なるほど。家賃収入がある程度の収入の柱に成長したこともあり、独立に踏み切った、と。

そうですね、家賃収入がなかったら、恐らく独立はできなかったと思います。独立したものの、大金を稼ごうとは全く考えていなくて。紹介代理店の立ち位置で、不動産投資を始めようとしている方に最適なプランを提供することを主軸に置き、自分のペースで活動していきたいと思っています。私のようなどん底にいた「ダメダメな営業マン」でも10年少々で経済的自立、「FIRE」は実現できる、ということをお伝えしていきたいですね。

―山田さんはそれほどまでにダメな営業マンだったのですか。

成績は良くなかったですね(笑)。そもそも新卒で入った大手警備会社がかなりのブラック企業で…。それもあって27歳で生命保険会社に営業として転職したのですが、給料が完全歩合制だったんです。そこでは30歳手前にもかかわらず月の手取りが5万円という時期もありました。保険は「人の人生を守る」ということで、信念を持って仕事をしていましたが、私の性格上、強引な営業はしたくなかったですし、かといってお客さんからの紹介でうまく回るようなコミュニケーション力があったわけでもありません。

当時、結婚前の妻と暮らしていたのですが、部屋は5.5畳のワンルーム。「明日どうなるのだろう」と不安な日々で、まさに地べたに這いつくばって何とか耐えていた、という感じですね。

その後お世話になった日本財託でも、コンサルタントとして物件をご紹介していましたが、目標とする販売件数には届かなかったことも多かったです。お客さんに寄り添う姿勢は評価いただいていましたが、世間で言う「できる営業マン」では決してなかったですね。

かき集めた資金で始めた不動産投資 得られたのは「安心感」

―非常に苦労されたのですね。そんな中で不動産投資を始めたきっかけは何ですか。

私は日本財託で物件を購入したのですが、元々私の父が物件を購入していて。毎月しっかりお金が入ってくるし、不動産は安定しているという話を聞いていました。なので不動産投資というものに対し、長い目で見ると良いものなのかな、と漠然と感じていました。

加えて、1戸目を購入したのが生命保険会社時代の29歳の時で、サラリーマンとしてはどん底にいたことも大きいですね。毎月の収入が大きく上下する生活で、やはり安定収入へのあこがれを強く持っていました。

当時は妻も仕事をしていたので「2人でやっていけば何とかなる」と背中を押してくれました。なので、なけなしの貯金や保険の返戻金などをかき集めて、不動産投資への一歩を踏み出すことにしたのです。

―実際に購入してみて、いかがでしたか。

購入当初は正直実感がありませんでしたね。1戸目は練馬区にある1992年築の物件でおよそ1,000万円でしたが、600万円のローンを組み購入しました。家賃はローンの支払いに全て充てて、借金は着実に減っていきました。もっと資金を投入して繰り上げ返済を進めたらどうなるのだろう、と興味が沸き、意識して返済を進めるようにしたものです。楽ではない生活でしたが、支出をうまくコントロールすることで借金はどんどん減っていきましたし、初めて「お金」に対して真剣に向き合ったのではないかと思います。

そうして31歳の時に1戸目を完済し、副収入として家賃が入ってくるようになりました。確か管理費を引いた手取りで月々62,850円だったと思います。それだけでも、安定してお金が入ってくる「安心感」を強く感じましたね。

家族のために不動産で資産をつくる

―定期収入がある「安心感」は不動産投資の醍醐味ですからね。2戸目以降は日本財託に転職してからの購入ですね。

そうですね、元々はそれほど増やす予定はなかったんです。日本財託に転職したことである程度安定した収入が確保できるようになったこともありますが、不動産投資という仕組みに安心感と面白さを感じていたところが大きかったと思います。35歳~39歳の間に5戸を購入しましたが、支出を切り詰めて繰り上げ返済をかなり進めたので、生活的には正直大変でしたね(笑)。ただ、自分も物件を販売する側になり、都内の中古ワンルームの投資は堅いと実感していましたし、娘も生まれて、もし自分に万が一があっても家族に残せる資産を作りたいという一心で、ここまで来れたのだと思います。

―家族のためですか、良いですね。山田さん自身、現在8戸所有されてどう変わりましたか。

やはり取れる選択肢が増えたことで、心の余裕が生まれたことが大きかったですね。例えば、日本財託でお世話になっている時代に、努力を重ねて自分よりも物件を販売している若手はたくさんいました。本来であれば私も頑張らなきゃと思うのでしょうが、家族との時間も大切にしたいし、そもそも自分の営業スタイルではついていけない。そこで無理をするのではなく、自分の考え方を貫こうと思えたのは、不動産からの家賃収入の存在があったからこそです。この安心感は独立にもつながりましたね。

不動産投資に「うまい話」はない ある程度の自己資金は必要

―不動産投資では借金をしてレバレッジを効かせて行う方が多い印象ですが、山田さんは結構自己資金を投入していますね。

確かに他社ではフルローンを組んで物件を購入してもらう、という方法が主流だと思います。借入をできるだけしてアーリーリタイアを叶えている人も多くいらっしゃいますが、不動産投資のプロでもない限り、それは危険だと言わざるを得ません。「資産3億円を達成しました」といった宣伝文句の投資本は多くありますが、その内容が借金まみれでは、成功とは呼べないでしょう。投資スタンスは人それぞれですが、不動産投資で確実に資産を増やしていきたいと思うのなら、やはりある程度の自己資金は必要になってくるのです。

―なるほど。具体的にどれくらいの借入であれば大丈夫なのでしょうか。

借入比率40%が安全圏とされていますね。しかし、私もある程度完済物件が増えてきたタイミングではほぼフルローンで物件を購入していたりします。これは家賃収入だけでどんどんローンを返済できる「資産が資産を生む」形が出来上がっているから可能だったわけですね。

なので、今後も賃貸需要が見込める東京都内で、リスク分散ができる区分のワンルームマンションを選ぶことは前提ですが、物件を購入する際の頭金と、購入した後の繰り上げ返済といったタイミングで、いつ、どこに資金を投入すべきかを考えることが重要です。成功する不動産投資には決して「うまい話」はない、ということです。

「究極の保険」とともに人生の選択肢を増やす

―ありがとうございます。日本財託の紹介代理店として独立したわけですが、今後はどのように活動していきたいですか。

日本財託でお世話になった9年間で、「高利回り」や「できるだけ借り入れをしてレバレッジを効かせる」などの不動産会社の話を鵜呑みにして、身の丈に合わない物件を購入し失敗してきた人の話を数多く聞いてきました。

私自身が身を持って実感したように、不動産投資は本来、きちんとしたロジックに基づき、計画性を持って実行すれば、人生で出会う困難に対し心強い味方になってくれるものだと確信しています。そういう意味で、私は不動産を「究極の保険」だと思っています。

なので今後は日本財託への恩返しを含めて、不動産投資を検討している方にじっくりと向き合いながら、ベストな選択を提案していきたいと思います。一方で健康や家族の時間も大切にして、充実した第二のキャリアを歩んでいければと考えています。

-最後に、読者の皆様にアドバイスをお願いします。

私の会社員時代がそうだったように、本業とは別で収入の柱を持っておくことで、人生で取れる選択肢が増え、日常生活にもより一層の安心感が生まれます。投資に精通している人でなくても安定して第二の収入の柱を作ることができますし、家族に残せる資産にもなります。堅実な資産形成をお考えの方はぜひ一度、セミナーに足を運ぶなどして検討してみてはいかがでしょうか。

山田健二氏
【プロフィール】

山田 健二(やまだ けんじ)
現在40歳、人の役に立ちたいという想いで大手警備会社に就職。
現場の急行員を経験し、その後保険の代理店に出向し保険営業となる。

27歳の時提携していた大手生命保険会社に転職し、 完全歩合給の生命保険の営業に挑戦するもなかなかうまくいかずに、 月手取り給料5万円となりどん底の20代を経験する。

31歳で日本財託に転職し、9年間で246名の方の資産作りのお手伝いをするとともに 自分自身も8戸物件を所有し、手取りで毎月30万円程の不労所得を得て 今年3月にセミリタイヤを実現する。
資格: 宅地建物取引士、AFP、相続知識検定マスター