日銀短観
(画像=PIXTA)

累計35兆円を超える日本株を持つ日銀。なぜここまで膨らんだのか。

日本銀行が金融政策の一環としてETF(上場投資信託)を買い入れていることが話題だ。先般の政策決定で一部修正を発表したが、そもそもどのような意味があるのか紐解いていこう。

日銀がETFの買入れを始めたのは白川方明(まさあき)総裁時代の2010年12月だ。当初は年間4500億円が買入額の上限だったが、13年4月に黒田東彦(はるひこ)氏が総裁に就任すると年間1兆円程度に増額。その後も年3兆円、年6兆円と段階的に増やし、コロナショックに見舞われた20年3月には上限12兆円に倍増させた。

実は当初の2010年から日銀内部には、臨時の措置として導入したにもかかわらず、「買入れの常態化」を危惧する声があった。それから10年が経って危惧は現実となり、日銀の買入額は累計35兆円を超えた。最近の株価上昇で、時価ベースでは一時50兆円を超えた模様だ。昨年にはGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の保有額を追い越し、日銀は実質的に世界最大の日本株保有者となった。

「日銀が株価を下支えし過ぎて買い時が来ない」といった投資家の不満や、機械的な購入が「ゾンビ企業」の延命につながり、経済の新陳代謝を促す本来の市場機能を妨げるといった副作用も指摘されている。

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金融政策の一環でETFを購入している日銀(画像=近代セールス)

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