経営
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日本の中央官庁では、国として直面した課題に向き合って対処する際、その課題の事情を熟知している学識経験者・有識者・利害関係当事者の代表者などを集めて会議体を開き、基本的な舵取りや対応法のほか、会議の方向性を決めるのに活用しています。具体的には「○○調査会」や「○○審議会」などの名称が付けられた会議体で、ニュースなどで耳にしたこともあることでしょう。これらの会議体は、検討結果を国務大臣や副大臣などに上申する建付けとなっています。

例えば公衆衛生と労働を所管する厚生労働省には、これらの政策について審議を行う委員会がいくつか設置されており、その1つに「労働政策審議会( 略称:労政審)」があります。厚生労働大臣などの諮問に応じて労働政策に関する重要事項の調査や審議を行う審議会で、委員会としてはかなり大掛かりなつくりになっており、2001年の統合後には、7分科会・16部会を擁しています(図表1)。

このうち労働条件分科会では、賃金の支払い・労働契約・休息・労働時間・災害補償のほか、労働条件に関する審議が行われています。その第165回労働条件分科会が今年の1月28日に開催され、議題に「資金移動業者の口座への賃金支払いについて」が含まれていたことが全国紙で報道されたことで、大きな話題になりました。いわゆる「給与のデジタル払い解禁」に関する報道のことです。

携帯電話料金の引下げなどと並び、現政権が掲げる目玉政策の1つに、行政サービスや社会全体のデジタル化の推進による利便性向上が挙げられます。それに伴い、デジタル改革担当大臣までが設置されました。そんな中での動きゆえ、解禁のための課題解決の議論が見込まれています。