金融,ビジネス
(画像=PIXTA)

Q 前回、企業の財務を分析する際の着眼点を挙げていましたが、具体的にどのような項目に注意すればいいですか。

A 融資する取引先企業を見極めるには、現状の財産についてプラス・マイナスどちらのものも把握すべきだ。これは金融機関が年に一度受け取る貸借対照表に網羅されているので、あとはそれぞれの金額、つまりどのような方法で評価されているのかに注意すればいい。

財産を把握するためなら、全財産が処分価格(時価)で貸借対照表に記載されているほうが利用しやすい。一方、今後の収益力を推測するためなら、資産価値の変動などによる損益は除外して、本来の営業で稼いだ金額が損益計算書に示されているほうが利用しやすい。

ただ、こうした両者を読み取る際のニーズを同時に満たせない場合がある。貸借対照表でプラスの財産が増えると損益計算書の利益も増えてしまうという構造のためだ。現状のルールでは損益計算書を重視するので、貸借対照表における〝財産リスト〟的な価値が限られており、評価方法に注意して見る必要がある。

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