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(画像=PIXTA)

渋沢栄一が興した銀行とそこに込めた想い・金融仲介の広がり

希代の実業家で「日本資本主義の父」と称される渋沢栄一は、「官尊民卑(かんそんみんぴ)」打破を信念としていたことが知られている。江戸時代の身分制度が残る中で埼玉県の豪農に生まれ、農業と商業に従事した経験から、商業振興により国を豊かにすることを目指していた。

そんな渋沢だが、明治2年(1869年)、29歳のときに政府の要請を受けたのをきっかけに、官職に就く。明治6年の政変で辞職するまで3年半ほどであったが、廃藩置県などで中央集権化を進める政府において民部省・大蔵省などで活躍し、様々な条例制定に携わった。その1つが明治5年(1872年)に制定された国立銀行条例である。

豪商の参画で誕生した第一国立銀行