富裕層,お金,稼ぐ,使う
(画像=PIXTA)

目の前の中小企業を救うため実践的な知見の共有が必要だ

コロナ禍で様々な企業支援が地域金融機関に求められているが、リスクを恐れ二の足を踏む例も多い。中小企業の現実を踏まえた具体的なノウハウを業界を挙げて取り入れる必要がある。

先日、ナイチンゲール著『看護覚え書―看護であること 看護でないこと』(1860年刊)を手に取る機会があった。彼女は不潔で不道徳で無知と呼ばれていた看護の世界に身を投じ、クリミア戦争ではイギリス軍の野戦病院に赴いた。そして当時は画期的であった科学的根拠に基づく看護を実践し、現代の看護にも大きな影響を及ぼしているそうだ。

『看護覚え書』は、次の13章に分かれている。①換気と暖房、②住居の健康、③小管理、④物音、⑤変化、⑥食事、⑦食物、⑧ベッドと寝具類、⑨陽光、⑩部屋と壁の清潔、⑪からだの清潔、⑫おせっかいな励ましと忠告、⑬病人の観察――である。これらに注意して環境を整え、患者の自己治癒力を高めることが大切であると説き、具体的な知見を示した。

コロナ禍で、金融機関には事業者の支援が求められていると聞く機会が多い。金融機関の企業支援は医療にたとえられることも多いが、いま必要な事業者支援とはまさに「看護」なのではないか。

合理性が通じない中小企業にこそ支援を