商品の上手なアドバイス方法を伝授
(画像=PIXTA)

月次BASTはコロナ下の出口戦略検討にも活用可能

去る5月6日より提供が始まった「月次BAST」は、地域の景況感をさらにタイムリーに把握したいという金融機関などからのニーズに応えるものです。

これまでのBASTは確定決算のデータを基にしていましたが、月次BAは約25万社の月次決算のデータを99業種で収録。12の経営指標を全国・都道府県別・年商規模別・業種別で見ることができる、BASTの「鮮度」面のメリットをさらに拡張したものともいえます。

折しも「コロナ後」の1年を経ての提供開始となった月次BASTですが、飯塚社長にも「今は月商で見ていかないと、中小企業の経営がもたないのではないか」という認識があったとのこと。実際にデータにはその急激な変化が刻まれていますが、反面、そのような「傷口の確認」だけでない使い方が期待できるといいます。

「月次BASTを見ていただくと、例えば全国・売上高の対前年比では宿泊業が著しく悪化の一途をたどったことがわかります。ただ、漁業・建設業などにも落ち込みが表れた一方、110%以上の成長を見せている先もあります。全国平均では業界全体が沈んでいるが、営業エリア内では活況先もある―といった傾向もつかめますので、売上激減で落胆してしまっているような事業者にも、同業他社の近況を知ってもらうことで勇気づけるような使い方もできるように考えています。

また、例えば『補助金や助成金事業などがプラスに働きだすのは何ヵ月後くらいなのか』といった見方もできるため、資金ニーズや返済財源の発生時期の判断にも役立ちそうです」(飯塚社長)

「コロナ以降の緊急融資による借入れ・現預金の増加が、月次で見るとより顕著にわかります。同業他社の数値を参考にすることで、『借入れ過多ではないか』といった経営者の不安にも対応しやすくなるかと思います。

昨今の融資については、全国の金融機関でも出口戦略を模索していますよね。地域経済の足許の動きを参照していただくことで、継続的な商品開発などにも役立てていただけそうですし、もちろん地方自治体などにおいても、独自の補助金検討などに使っていただけるとよいと思います」(山本税理士)

事業者・金融機関・TKCの連携で地域支援を進めたい