テラー
(画像=PIXTA)

緩和の議論が進むFW規制だが顧客情報の扱いに課題も残る

顧客が明確な要請を出さなければ情報共有が行えるようになる可能性も…。

5月25日、金融庁は金融審議会の市場制度ワーキング・グループ第10回を開催し、「金融商品取引業者と銀行との顧客情報の共有等のあり方」について議論した。この議論の焦点となっているのが、同じグループ内の銀行と証券会社の連携(銀証連携)に関わるファイアーウォール規制(以下、FW規制)の緩和だ。

FW規制とは、同じグループ内にある銀行と証券会社の間で、顧客から同意を得ていない情報共有を規制する制度である。制度の主な目的は、「顧客情報の適切な保護」「利益相反管理」「優越的地位の濫用の防止」に分けられている。つまり、顧客の重要情報を銀行や証券会社が勝手に共有し、顧客の利益に反した取引に使うことを防ぐというわけだ。

日本で続いてきたFW規制は、他の先進国にはない珍しい制度で、海外の金融事業者を誘致することを目指す政府の国際金融センター構想の障害にもなるため、緩和の方向で議論が進んでいる。

第10回の市場制度ワーキング・グループでは、審議会メンバーがメガバンクや大手証券会社へのヒアリングを行い、顧客情報の管理体制についての現状の確認と、今後の議論の方向性を話し合った。

金融庁はこの議論を踏まえて、今年度中にもFW規制を改正する方向と見られる。

情報共有を行うには同意の取得が前提