税務調査
(画像=PIXTA)

STEP1 当期の財務を評価する基本パターンを押さえよう

決算書を入手したら、まず過去分を含めて3期分の決算書を並べて勘定科目の動き、売上や利益の動きなどを比較しよう。

注目したいのが、企業の損益トレンドだ。売上と利益の増減から、いまの企業の業績傾向を把握したい。

まず、売上傾向の増減を把握する。過去3期分と比較して、増加傾向にあるのか、それとも減少傾向にあるのか確認しよう。ただ、コロナ禍の影響には特に注意したい。業績が芳しくない企業の場合、それがコロナによる影響なのか、それ以前から売上が低下傾向であったのか見極める必要がある。

次に売上総利益率の推移を検証しよう。売上総利益率は、売上高に占める売上総利益の割合のことだ。その企業自身の全体的なトレンドとともに、同業他社とも比較し売上総利益率を確認するとよいだろう。

同業他社と比べて優位であれば問題がないといえるが、同業他社に比べて低い、もしくは低下傾向であるならばその要因を明らかにしたい。競争力が劣り販売価格を下げて売っている、仕入れの都合で高コスト体質になっている──などの状況が考えられるので注意を要する。

さらに、販売管理費の増減にも気をつけよう。本来、固定的なコストが多いので、あまり変動はしない。にもかかわらず販売管理費が増加している場合は、今後の事業発展のための先行投資であるかどうか確認しよう。

販売管理費が減っている場合、これまでの高コスト体質を見直してスリム化しているならば、あまり影響はないであろう。しかし、従業員を削減せざるを得なかった場合や、一部の研究開発計画を中止したなど、後ろ向きのコスト削減も考えられるので、よく確認するべきだ。

損益トレンドに合わせ注意すべき点を確認