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4 システムを開発しており仕入れがない

近代セールス
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IT企業仕入資金以外の原価や取引条件を踏まえて融資の返済条件を設定する

労務関連のシステムを開発しているD社から、システム開発費用として運転資金2000万円の融資を申し込まれたケースを紹介しよう。

IT・通信に関わるソフトやシステムの開発など、目に見えない無形のサービスを展開している企業は、実態を捉えづらい。特に運転資金は、金融機関で通常考える運転資金とは異なり、少し特殊性を帯びている。

通常の運転資金は、企業が原材料を仕入れ、それを使って製品を作り、販売して代金を回収する──ここまでの資金を立て替えるつなぎ資金という性格だ。ただ、D社のようなシステム開発事業では、そもそも物質的な原材料などの仕入れがほぼ存在しない。

外注費などは勘定科目で仕入れに該当するが、その経費の大半は固定費である人件費だ。今回のようなシステム開発の有無にかかわらず発生する資金であることに注意したい。つまり製造業でいうところの労務費と同様の意味と考えてよいだろう。

一方、システム開発事業の収益構造を見ると、システム開発費としての売上を単発で得られる。さらに開発後は、毎月一定額の保守メンテナンス費も期待できる。こうした事業性の強みも押さえておこう。

開発の内容と原価の内訳を知ろう