厚生年金,国民年金,比較
(画像=PIXTA)

来年は高齢者が長く働けるような環境を整えるため、公的年金制度が大きく改正される予定だ。そこで本稿では2022年に施行される主な年金制度改正の内容を紹介していく。

2021年5月、「年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する法律」が成立した。この法律は、これから多くの人が長い期間にわたり多様な形で働くようになることを見据えて、年金制度の一部を改正したものである。

以下では、この法律に明記されている、22年(令和4年)に実施される改正内容を紹介していきたい。

企業の人数規模要件を100人超に引下げ

①被用者保険(厚生年金保険・健康保険)の適用拡大

従来の被用者保険の適用要件は、いわゆる正社員を対象とし、パート等の短時間労働者には適用されていなかった。しかし、16年(平成28年)10月にこの被用者保険の適用範囲を短時間労働者にも拡大。常時500人超の被保険者がいる企業で働き、週20時間以上かつ賃金が月額8万8000円以上の短時間労働者も、厚生年金の被保険者の対象となった。

そして今回の法改正で、この500人超という企業の人数規模要件が引き下げられることとなった。具体的には、22年(令和4年)10月に100人超、24年(令和6年)10月に50人超となる。今まで企業の人数規模要件に合致せず適用されていなかった短時間労働者が、厚生年金と健康保険の被保険者となる。

この改正で、短時間労働者も将来受け取ることができる年金額を確保でき経済基盤の充実につながるほか、被用者保険の適用の有無が短時間労働者の能力発揮の機会や労働力確保に悪影響を及ぼしている現状を改善することが期待される。

②在職中の年金受給の在り方の見直し