「学生だけれどクレジットカードを即日発行してもらいたい」「すぐにカードをもらうには、なにに注意したらよいのか」と気になっていないだろうか。学生でもカード会社によっては即日発行を受けられる。ただし年齢制限や口座準備などに気をつけるべきだ。
今回はすぐにクレジットカードをもらいたい学生のために、即日発行の手順や注意点を解説する。記事の後半では学生向けにおすすめカードを5つ紹介するので、発行の準備がスムーズにできるだろう。
学生向けクレジットカードの基本情報

まずは学生向けクレジットカードの基本的な仕組みを解説する。基本的には大学生や専門学校生ならもてるが、高校生は申し込めない。メリットや使い方を正しく認識し、発行後に役立てるとよいだろう。
学生カードとは
学生カードとは大学や大学院、専門学校などに通う人でも作れるクレジットカードだ。
発行会社によっては、18歳になったら作れるケースがある。ただし高校生の入会は認められないのがほとんどだ。卒業したあともカード申請時に未成年なら、保護者から同意をもらっておくとよいだろう。
しかし学生カードを作れば、家族カードと違って自由度が高い。家族カードの限度額は、本会員の利用額との合算だ。たとえば限度額が200万円なら、本会員と家族の使用金額の合計が200万円以内という意味である。
学生カードは家族で使っているときの制約も受けないので、利便性が高い。
学生カードのメリット
学生カードにはさまざまなメリットがある。代表例が保険付帯やポイントだ。
保険付帯には発行会社により程度は違うが、国内・海外の旅行傷害保険がある。旅行先で急病やケガがあっても保険が下りるのだ。入院費や治療費をカバーできるだろう。
専用ポイントが貯まるのもうれしいところだ。商品を買う現金の代わりにも使える。大手発行会社なら、ポイントを貯めたり使ったりできる場所が多い。そのなかにはコンビニやネットショップなど身近なところもある。保険やポイントを味方につけて、カードを使いこなすとよいだろう。
学生カードの使い方
学生カードは計画的に使うことが望ましい。クレジットカードは買い物などのとき、現金の代わりに出せるが使いすぎで払えないリスクがある。
買い物をカードで決済すれば、その場では現金を出さなくてよい。しかし後日決まった期限までに支払いを済ませる必要がある。基本は銀行の口座から支払い分が引き落とされる仕組みだ。
しかし期限までに決済が済んでいないと遅延損害金が発生したり、カードの利用を止められたりする。事態を防ぐには銀行の口座残高をたしかめ、月にいくらという形で計画的に使うとよいだろう。
学生がクレジットカードを即日発行する手順
学生でもカード会社によっては即日発行を受けられる。目当てのカードを選んだら申し込み、審査通過を待つとよいだろう。発行や受け取りまでの手順を以下に解説する。
クレジットカードを選ぶ
まずは目当てのクレジットカードを決める。即日発行の可能性だけでなく、ポイントの還元率・キャンペーン、サービスの質などから総合的に判断するとよいだろう。1社だけに飛びつかず複数の種類を候補にあげて、サービス内容を比較検討するとよい。
本記事では後半におすすめのクレジットカードを紹介しているので、そのなかから選ぶとよいだろう。「親が使っている」「口コミの評価が高かった」などの理由で、ほかを選ぶ考え方もある。
いずれにしても自分に合わないカードを選んで後悔しないために、慎重に決めたいところだ。
申し込みを行う
目当てのカードが決まったら公式サイトにアクセスする。そこで専用の申し込みフォームに向かっていく。
フォームでは住所や氏名、電話番号などの個人情報を入力していくのだ。誤字脱字がないように丁寧に進めていく。申し込みでは運転免許証やマイナンバーカードなど、顔写真入りの本人確認証明書の画像を添付しなければならない。学生証の使用は不可能だ。
写真つきの証明書がないなら健康保険証か住民票のコピーと、公共料金の領収書を組み合わせて出すとよいだろう。申し込み完了後に出てくる申し込み番号は、万が一に備えてメモに控えるのが賢明だ。
審査結果を待つ
申し込みが終わったら審査結果を待つことになる。即日発行を扱う場所ならすぐに結果が出るだろう。カード会社の公式サイトによっては、発行手続きの状況をチェックできる。
審査通過ならカードを発行してもらえるが、不通過なら原因を検討する必要がある。申し込み内容が間違っていたり、過去に支払い延滞をしていたりのなど信用にかかわることがないかをたしかめ、再申請を考えるとよいだろう。
発行・受け取りを行う
審査通過したら、申請時の住所にクレジットカードが届く。大切なものなので発行の知らせを受けたら、その翌日から常にポストを確認するとよいだろう。申し込み先からの封筒が入っていれば、カードを入手できるのだ。
学生がクレジットカードを即日発行する前の注意点
クレジットカードの即日発行を受けるには、さまざまな注意点がある。年齢制限や申し込める時間などに気をつけるべきだ。また複数の会社への多重申し込みは印象が悪くなるのでやめたほうがよい。
キャッシング枠は0円が望ましい。ほかにも支払い期限を破らないように、普段からお金に対する責任感をもつことが重要だ。以下からは即日発行に向けた注意点を、6つにわけて解説をする。
年齢制限がある
学生がクレジットカードを申し込めるといっても、年齢制限には注意だ。ほとんどの発行会社において、申請ができるのは18歳からである。さらに高校生は申し込めない。大学生以降でないと、支払い能力が充分でないと判断されているからだ。
未成年の場合は、申請時に保護者に認めてもらうことが推奨されている。とくに未成年は、クレジットカードの扱いにおける注意を充分に学んでおくとよいだろう。
申し込み可能時間に注意
クレジットカードの申請時は、対応時間に注意すべきだ。営業が終わったあとに申し込むと、発行が翌日に延びてしまう。
申込先の営業時間をたしかめ、その1時間前には手続きを済ませるのが望ましい。インターネットから申し込めばすぐに完了するので、パソコンやスマートフォンからアクセスするといよいだろう。即日発行できるカード会社は審査時間も短い。三井住友カードの場合は最短5分だ。
少しでも早くカードを手に入れるためには、その日の早いうちに申し込むのが望ましい。
カードの多重申し込みはNG
クレジットカードの多重申し込みは避けるべきだ。カード会社からの印象が悪くなるからである。
多重申し込みとは、短期間または同時に複数のカード会社に申し込むことである。審査に落ちたときの対策として「複数社に申し込めば、どれかに通過できる」と考える人もいるだろう。
しかし多重申し込みは発行会社からみると「多くのお金を借りて、踏み倒すために複数社に申し込んでいる」と思われがちだ。
クレジットカードは支払を後に延ばすので、その間は一時的に借金をしていることになる。カードを使えば使うほど支払額はたまり、複数枚の利用で多くのお金を使うことになる。そのため発行会社は複数枚のカードを求める人に対し「お金に困っている」という印象を抱えるのだ。
カードは1社ずつに申し込むのが望ましく、落ちてから別のところへの申請を考えるとよいだろう。
キャッシング枠は申し込まない
学生はカードを申し込むとき、キャッシング枠を作らない方がよい。そうすることで審査がスムーズになるからだ。
キャッシング枠とは、カード会社から限度額の許す限りお金を借りられる仕組みである。しかし学生に借金はおすすめできない。自力での収入が少なく、返すあてを作りづらいからだ。借金を返せないと親に肩代わりしてもらったり、カード利用を止められたりするリスクもある。
無用なリスクを避けるうえでも、キャッシング枠なしで申し込む方が無難だろう。
引き落とし口座を用意しておくこと
クレジットカードをもとうと思ったら、引き落とし口座を事前に用意しておくべきだ。カードの支払いは基本的に銀行口座から引き落とされる。口座に充分なお金があれば、なにもしなくても期限到達で支払い完了だ。
できれば口座は大手の銀行で作るのがおすすめだ。全国に支店やATMの台数が多く、学生でもさまざまな手続きに対応しやすい。カードと口座はセットでもつものと認識するとよいだろう。
過去に延滞をしていると審査通過に悪影響
延滞歴がある学生は、クレジットカードを持てる可能性が低い。金融機関からの印象がよくないからだ。
カード払いや借金の延滞では遅延損害金が発生する。延滞を繰り返すとカードの強制解約や財産の差し押さえ、金融機関のブラックリスト入りなどが起きる。とくにブラックリストは全国の金融機関で情報共有されるので、一度載るとカードを作りづらい。
カードをもつときに備えて、日ごろからお金に責任感をもつとよいだろう。
学生でも即日発行できるクレジットカード5選
学生の即日発行を認めているカード会社のうち、使いやすくておすすめのものを5つピックアップした。エポスカードや三井住友カードなど有名なものもあるので、しっかりとチェックをするとよいだろう。
エポスカード
エポスカードはマルイをはじめとしたさまざまなお店で使える。ポイントの基本還元率が0.5%なので、200円使うことに1ポイント稼げる。このように学生でも有効活用できるのがメリットだ。
優待サービスも充実している。レストランやカラオケ、イベントのチケットなどを特別価格で利用可能だ。カードでコストをお得にしながら、さまざまなことを楽しめる。
三井住友カードデビュープラス
メガバンクである三井住友銀行が提供する、若者向けのカードである。18歳~25歳の学生限定だが、年会費は初年度無料なのでお試し感覚でも使える。
基本還元率0.5%のVポイントも見逃せない。さらに専用ネットショップ「ポイントUPモール」を利用すれば、最大20倍までポイントをためられる。メガバンクらしくサービスが充実しているのだ。
ルミネカード
ルミネカードも学生にとって使いやすい。ルミネやニュウマンなどで5%割引を受けられるので、所持金が少ない学生にとっては助かるだろう。
電車を使うだけでポイントがたまるなど、カード初心者向きのイメージがある。賢い買い物を学ぶうえで、ルミネカードは選択肢に入るだろう。
ACマスターカード
ACマスターカードは消費者金融機関である、アコムが発行するクレジットカードだ。年会費永年無料なので、申し込みのハードルが低い。
アコムが用意した自動契約機に行けば、その場でカードがもらえる。申し込めばすぐに手に入れられるのがメリットだ。毎月の支払額から0.25%がキャッシュバックされるので、お得さを感じやすい。
手に入れやすいだけでなく機能性も高いのが、ACマスターカードの強みだ。
セゾンブルー・アメリカン・エキスプレス・カード
セゾンブルー・アメリカン・エキスプレス・カードは、26歳まで年会費無料なので学生でも長期的な使用を見据えられる。
セゾンが提供するカードは、すべて永久不滅ポイントをもらえる仕組みだ。クレジットカードのポイントには本来有効期限があるが、セゾンにはないので消滅を心配しなくてよい。
キャンペーンも充実しているので、定期的に公式サイトの発表をたしかめるとよいだろう。セゾンはポイントの有効活用をしたい学生におすすめである。
まとめ
学生でもクレジットカードの即日発行が可能だ。対応しているカード会社を選び、決まった時間に申し込みを済ませる。入手後はお金の扱いに注意するとよいだろう。期限までに使ったぶんを払えないと使用を止められたり、家族に迷惑をかけたりするからだ。
学生が使いやすいクレジットカードには、エポスカードや三井住友カードデビュープラスなどがある。おすすめカードの情報を参考にしながら、希望の1枚を決めていくとよいだろう。