定番のこの相続対策はここを押さえてアドバイスする【1】
(画像=Works Japan/PIXTA)

相続対策には定番といわれる手法も少なくないが、お客様にそうした手法を紹介する際には、必ずお伝えしなくてはならない事項がある。本稿では、主な相続対策の手法について、お客様にお伝えすべきポイントや活用にあたっての注意点を解説する。

● 執筆●
項目①、⑤、⑦~⑨
平賀 均
平賀経営コンサルティング事務所代表 CFP®・中小企業診断士・相続診断士

項目②~④、⑥
丸山 浩
CFP®・終活ライフアドバイザー

①暦年贈与 「連年贈与」や「名義預金」と見なされないための証拠を残す

最初に、暦年贈与とはどのようなものかを改めて確認しておく。

1年間に贈与を受けた財産の合計額をもとに贈与税額を計算する方法が「暦年課税」である。

1人の人が1月1日から12月31日までに贈与された財産の合計額が110万円(基礎控除)以下なら、贈与税はかからない。申告も不要である。110万円を超える贈与は贈与税がかかり、贈与を受けた人(受贈者)が、贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日の間に申告・納税を行う。

この暦年課税に基づき、毎年1年間(暦年)に行う贈与のことを「暦年贈与」という。

Aさんに3人の子どもがいた場合、3人に110万円ずつを10年間行えば、110万円×3×10=総額3300万円の贈与ができることになり、相続税が軽減できる(相続開始前3年以内の贈与は相続財産に加算されるので注意)。

ただし、あくまで受贈者1人あたり110万円であり、父と母からそれぞれ110万円ずつ贈与された場合は、合計で220万円の贈与額となるため、贈与税を支払うことになる。その場合は、贈与税の申告書を作成し、納税を同時に行う。

贈与を行うたびに贈与契約書を作成する