ひと目でわかる 中小企業や企業間取引に影響を及ぼす改正項目
(画像=PIXTA)

求められる実務対応

ここまでにみてきたリスクを踏まえ、金融機関および担当者としては、以下の観点からの対応を適切に実施することが求められます。

1. 経済制裁措置

わが国では、「外国為替及び外国貿易法」(外為法)に基づき、北朝鮮やイランに対して経済制裁措置等を実施しています。

金融機関には、海外送金を取り扱う場合、以下2点を確認することが求められます。

①送金依頼人・受取人が経済制裁対象者リストに該当していないこと

②送金取引の目的が規制目的に該当していないこと

具体的には、顧客(送金依頼人)およびその実質的支配者の氏名と制裁者リスト(財務省の経済制裁措置及び対象者リスト、米国の規制当局であるОFAC=米国財務省外国資産管理局のSDNリスト等)とを照合しなければなりません。

2. 本人確認義務

外為法では、主として、制裁対象者等との取引ではないことを確認するために、以下の①または②の場合において本人確認義務を課しています。

  • ①わが国から海外へ向けた為替取引(海外送金)
  • ②非居住者との間で行う為替取引のうち、10万円を超えるもの

なお、本人確認手続きについては、犯罪収益移転防止法で定める取引時確認(本人特定事項の確認)手続きを準用して行います。

エビデンスを求めるなどして送金目的等を調査・把握