
(画像=PIXTA)
2020年に大気汚染が深刻だった世界上位30都市のうち22都市をインドの都市が占めた。その大気汚染は深刻で、インド政府は国家大気浄化計画や様々な環境対策を強化する。日本を含めた企業にも多くのビジネスチャンスが転がっていそうだ。
大気汚染調査機関エアビジュアルによると、2020年に大気汚染が深刻だった世界上位30都市のうち22都市をインド(主に北部地域)が占めた。デリー市のPM2.5濃度は年平均84.1μg /㎥と第10位に位置し、WHO指針値の10倍以上、北京市の2倍以上であった。20年は経済活動の停滞に伴い世界的に大気質の改善が進んだが、インドの大気汚染は依然深刻である。
インド北部の大気汚染は季節性がある。車の排ガスや工場の排煙、建設現場の粉ふん塵じんは年中排出されるが、毎年10月に乾季が始まると雨が少なくなるうえ、気温低下で上昇気流が発生しにくくなり汚染物質が地表に滞留。またインド北西部の穀倉地帯の野焼きやヒンズー教の大祭「ディワリ」を祝う花火・爆竹による煙が発生し、大気汚染がピークに入る。