ポイント
(画像=PIXTA)

貸借対照表(B/S)と損益計算書(P/L)は密接に連動している。両者を連動させながら課題を読み取る方法を押さえよう。

1 B/SとP/Lの関係を理解しよう

B/SとP/Lは個別にトレンドを押さえるだけでなく、関連付けて読むことで取引先の実態をより詳しく把握することができる。ここではその仕組みと読み取り方を解説していく。

B/Sは「時点」でP/Lは「期間」

B/SとP/Lはどちらも企業の財務状況を表すが、成り立ちが違う。B/Sは決算期末時点の財務状況であるのに対し、P/Lは期初から期末までの間の財務活動を表している。つまり、B/Sは一時点で、P/Lは一定期間で財務を捉えるという役割の違いがある。どちらが大事ということではなく、2つの表のつながりを読み取ることが重要だ。

詳しく見ていこう。まず前年度末のB/Sがある。そして今年度の1年間の「企業活動」がP/Lで表され、最終的な純利益が決まれば、今年度末のB/Sができあがる──という流れである。

企業活動とは、①「資金を調達」して、②「資産を投資・活用」し、③「利益を上げる」ことだ。企業活動が不調だと③がマイナスの利益、つまり損失となることもあるが、第一目標は純利益を増やし、④毎期「利益を蓄積する」(不調の場合は利益を取り崩す)という流れになる。

図表1を見てほしい。企業はB/Sの右側で①資金の調達を行う。具体的には自己資本、もしくは金融機関からの借入れとなり、後者は負債(他人資本)となる。

近代セールス
(画像=近代セールス)

その資産を②投資・活用すると、B/Sの左側に反映される。例えば、商品や建物を購入すれば左側に表示される。これにより③利益を上げる(マイナスなら損失)とP/Lに反映され、④利益を蓄積するとB/Sの自己資本に計上される。

いち早く業況悪化を察知する手段に