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企業支援で活躍する全国の人材に登場してもらい、そのノウハウや実践知、支援事例を紹介する。
神奈川銀行地元企業応援室の取組み──本気の支援が経営陣の行動変革を促す
今回は、神奈川銀行営業統括部地元企業応援室の葛西清秋調査役にご寄稿いただいた。
目的はただ1つ会社を良くすること
地元企業応援室は「お取引先の課題解決のお手伝い」という機能を担って、営業統括部内に設置されている。特に法人取引先に対する課題となると、定番として販路拡大、経営改善、事業承継などが挙がることが多く、実際にそのいずれかがきっかけとなって営業店から相談が持ち込まれる傾向が強い。
そうして持ち込まれた相談をひも解いてみると、複数の課題が絡み合っていて、解決には根気と相応の時間が必要と判断されるケースも多い。そのため我々が実行部隊として取引先の懐に斬り込み意見を交わし、時には営業店の後方支援に回って関係者間の調整に立ち回るミッションを担うこともある。
経営者は業績低迷に危機感を感じながらも、暗中模索然として「課題が見つけられない」というケースも多い。そこで、我々が経営者と対話を重ねる中で必ず存在するヒントを拾い上げ、水先案内人を買って出る場面もある。
その目的はただ1つ──「会社を良くする」ことである。会社が良くなれば地域経済活性化の推進力となり、結果的に地域金融機関のビジネスチャンスの創出、もしくは逸失抑止にもつながる。
とかく金融機関は「刈り取り」による短期的な収益に惑わされがちだが、「種まき・水やり」により会社のため、地域のために知恵を絞って汗をかくことが、これからの地域金融機関に求められる姿であると確信している。
以下ではそんな我々の取組みをご紹介したい。

(画像=近代セールス)