
(画像=PIXTA)
Q2 今回の改正ではどのようなことが変わりどんな対応が重要になるの?
A 今回のガイドライン改正のポイントは図表のとおりである。それぞれポイントを整理していこう。

(画像=近代セールス)
①お客様をガイドラインの「対象外」とするにあたっての考え方、および手続き例を追記する
これまでのガイドラインでは、規制対象とするか否かを75歳・80歳という年齢で一律的に分けてきた。今回の改正は、この年齢について柔軟に解釈してもよいとされた。
年齢は一定の目安としては機能するものの絶対的な基準となるものではなく、高齢顧客の記憶力・理解力等や収入・保有資産の状況によっては年齢を問わず本ガイドラインの対象外にしてもよい──と示されている。
では、高齢顧客の記憶力・理解力が十分であるとどう確認すればよいか。改正では、㋐直接的な会話によって直近で取引した商品、保有資産の評価損益、入出金履歴等を記憶している、㋑相場状況や保有している商品の最近の値動きについて理解している、㋒前記㋐㋑について自身の考えを述べることができる──などが挙げられている。
また、一旦これらの基準によってガイドラインの対象外(勧誘可能)となっても、高齢顧客は年齢を重ねるにつれて記憶力・理解力が低下していくことは否定できないだろう。したがって一定期間ごとに、引き続き対象外とできるか否かを確認することも欠かせないとされている。