ここでは法定相続情報証明制度と認知症が絡む相続案件への対応を解説します。

1. 「法定相続情報証明制度」について知っておこう

法定相続情報証明制度とは、相続手続きを簡略化するために平成29年にスタートした制度です。相続人等が、法務局に戸籍および除籍謄本・抄本(以下、戸籍謄本等)や「法定相続情報一覧図」( 以下、一覧図)を一度提出すれば、法務局の認証文が付いた一覧図の写しを受け取れるようになり、それで相続人等は被相続人の相続関係を証明できることになります。相続人等は金融機関などの窓口に都度、戸籍謄本等をまとめて提出する必要がなくなり、負担が軽減されます。

相続人等が本制度を利用するための手続きの流れは、以下のとおりです。

①必要書類の収集

まず相続人等は「被相続人の戸籍謄本等」「被相続人の住民票の除票」「相続人の戸籍謄本等」「申出人の氏名や住居を確認できる公的書類(運転免許証のコピー等)」などを用意します。