
(画像=PIXTA)
2 値上げに困るこんな取引先をどう支援するか
- ケース1 原価上昇分を商品価格に反映できていない取引先
- 顧客の理解を得る取組みと同時に商品の値上げを行うよう提案
商品価格は、原価に加えて必要な利益を乗せて決めるのが基本だ。実際の値決めでは、需要はあるか、ライバル企業の商品の価格はどうかといった要素も影響する。競争が激しくない場合は、売り手市場となるから強気の価格設定が可能だろう。
しかし、そのようなケースは多くなく、大半が発注元や消費者側の立場に立った価格設定となることが多い。したがって、商品の原価が上昇しても、そのまま商品価格に反映できることは少ない。もちろん、原価上昇分を商品価格に反映させないまま経営改善を進めても粗利益率は改善しないだろう。
では、どんな支援を行えばよいか。「価格の引上げなんてできない」と最初からあきらめている経営者も多いだけに、担当者としては慎重にアドバイスを行いたい。