株,お金を増やす
(画像=PIXTA)

Q4 私的整理ガイドラインは改正が検討されていると聞いたけど…

A 内閣府の調査によると、コロナ禍で日本企業の債務残高は19年末の570兆円から20年末には622兆円と52兆円も増加しており、事業再構築を進めるためには債務処理の問題は避けて通れない。こうした中、21年6月に政府が公表した「成長戦略実行計画」の中で私的整理ガイドラインの見直しに取り組む方針が示された。

大企業・中堅企業については、私的整理による事業再生を円滑化するため債権者保護に配慮しつつ、私的整理の利便性拡大に向けた法制面の検討を図るとのこと。一方、中小企業については次のような方向で議論が進められている(21年5月17日開催、第10回成長戦略会議より)。

①過剰債務を抱えた中小企業の事業再生の本格化に備えて、中小企業版の私的整理ガイドラインを策定する
②コロナ禍のようなパンデミック下においては、平時と同様に経営者責任を問うことは困難であるため、柔軟な対応を検討すべきである
③個々の金融機関の事業再生の実績を開示する仕組みや当局によるモニタリング体制を構築する
④私的整理は債権の減免に債権者全員の同意が必要だが、多数決原理を導入するなど柔軟なルールに変えていくべき

要件を緩和するなど利便性向上を図る