IPO投資,目論見書
(画像=PIXTA)

Q これまでの連載内容から資金繰り表の作成方法や見方は分かりました。では実際の融資業務において、資金繰り表をどのように活用すればよいでしょうか。

A 本連載ではこれまで資金繰り表の作成方法や見方を見てきた。今回は金融機関の担当者が融資推進において資金繰り表を活用する方法を解説する。

月次資金繰り表では6カ月〜1年程度先の予定を作る。そのため、担当者はその資金繰り表の「借入実行」の項目から取引先が将来融資を受ける予定と金額が分かる。

例として図表の資金繰り表を見てみよう。借入実行に着目すると、2022年2月に1300万円とある。同月の「設備購入」の欄にも1300万円と書かれていることから、この取引先は設備投資の予定があり、その資金を借入で賄おうとしていることが分かるはずだ。

近代セールス
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また、22年5月には3000万円の借入実行とある。同月に設備投資の予定があるわけではないが、一方で「借入返済」の項目を見ると、この取引先は毎月経常収支以上の借入返済を行い、預金が徐々に減っていっている。3000万円の借入は、それを賄うための運転資金として予定されていることが読み取れる。

このように、資金繰り表を見ることで取引先の将来の借入予定と借入が必要な理由を知ることができる。担当者は資金繰り表を入手して借入予定を把握したら、「22年2月に設備投資を行う予定なのですね。当行で借入を検討していただけませんか」というように伝えたい。

資金繰り表の見方が分からないと、このような提案もできない。融資の推進を行うにあたり、資金繰り表を読めるようにすることがいかに効果的かが分かる。

資金繰り表の作成を支援しニーズを明らかに