ドル円相場のカギを握る対外M&A
(画像=PIXTA)

長引く低金利、人口の減少…。地域金融機関にとって逆風の経営環境にもかかわらず、驚異の収益力を誇る信用組合がある。広島市に本店を置く広島市信用組合、略称「シシンヨー」だ。80 %を超える預貸率を維持して貸出金を伸ばし続け、2020年度で18期連続増収を達成。本業の儲けに当たるコア業務純益は100億円の大台を突破し、過去最高を更新した。

派手な取組みには走らず信用組合としての基本を貫く。一方で近年はサービサー(債権回収会社)を活用した不良債権処理の手法でも注目される。山本明弘理事長に、低金利下で融資を伸ばし稼ぐ秘訣を聞いた(以下、敬称略)。

山本明弘(やまもと・あきひろ)
山本明弘(やまもと・あきひろ)
山口県出身。専修大学卒業。1968年広島市信用組合入組。管理部長などを経て01年専務理事、04年副理事長を経て、05年6月から現職

融資案件は原則三日以内に回答

――逆境でも業績を伸ばしている秘訣を教えてください。

山本 預金と貸出金という信用組合本来の業務に特化し、他の金融機関が貸さない中小零細企業にも手を差し伸べているからでしょう。ミドルリスク・ミドルリターンのビジネスモデルといえます。

投資信託や生命保険は扱いません。融資だけでも簡単ではないのに、貴重な人材の力が分散します。至らんことはやらんのです。

営業店の担当者が足を運んでつかんだ融資案件は毎朝の役員会議で議論し、原則三日以内に回答します。金利は必ずしも低くありませんが、いち早く融資できるため、お客様から喜んでいただけます。

――どのようにして原則三日以内に決裁するのですか。

山本 私は毎朝5時10分に出勤して職員の日報に目を通し、6時半には役員会議を開きそこで前日の融資案件の可否を決定します。ただし、職員は8時10分より前まで出社禁止で、月末月初などを除けば残業もさせていません。

リスクマネーで期待の企業にも貢献