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国際機関である「金融活動作業部会(FATF)」が2019年からわが国のマネー・ローンダリング(以下、マネロン)対策水準を審査していた「第4次対日相互審査」の結果が、2021年8月30日にようやく公表されました。世界的な新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて、公表が大幅に遅れたわけですが、今回の評価は3段階の中位となり、結果として前回と同じになりました(図表1)。

評価された当局側は、「何とか及第点だけは確保した」と受け止めていることと思います。その一方で、「今後5年間にマネロン水準を引き上げるための改善策を3回程度報告する」という〝宿題〞を与えられ、それを飲まざるを得なくもなりました。

人種や宗教を巡る激しい対立がみられないなど、相対的に治安が良いわが国では、諸外国に比べマネロンやテロ資金対策の必要性が、ときに軽視されがちです。その一方で、FATFには1989年の設立時当初から加盟していたため、諸外国の動向だけでなくFATFからも直接的に対策が促されてきました。