
(画像=PIXTA)
- 今回のお悩み
- 一度断られたお客様に何度も連絡する勇気が出ません。お客様に何度もメールを送るのはしつこいと思われるでしょうか
人は同じ時間を過ごすなら、一度に長い時間を過ごすよりも、短い時間を何度も過ごしたほうが、相手に好意を抱くといわれている。例えば、最初は気にならなかった歌手の曲も、繰り返し聞くうちに、いつの間にか口ずさんでいた経験がある人もいるだろう。これを「単純接触効果」という。
この効果を業務に置き換えてみよう。一度断られたからといって諦めてはいけない。社長からヒアリングした悩みを解決する手段や、社長が描く理想の未来を実現するために役立つ情報を、メールやハガキを使って無償で提供し続けるのだ。もちろんしつこいと嫌がられるが、接点を持ち続けることで社長から気にかけてもらえるようになる。
併せて「返報性の原理」も活用して取引につなげたい。返報性の原理とは、相手から受けた好意に対して、何かお返しをしたいという気持ちになることをいう。
分かりやすいのがスーパーマーケットの試食品コーナーだ。「おひとつどうぞ」と勧められると「無料で食べさせてもらったから、買わないと申し訳ない」という気持ちになった経験がある人も多いのではないだろうか。受けた好意が大きくなればなるほど「お返しをしたい=商品を購入したい」という心理が働くのだ。
そこでお客様の近くを訪れる予定があるときなどには、事前にアポイントを取り付け、業界情報や市場予測など有益な情報を渡そう。そうすれば単純接触効果と返報性の原理が働いて、好意を抱いた社長から「もう一度話を聞かせてほしい」と連絡が来るはずだ。