取引先の資金調達方法見直しメソッド【最終回】コロナ下における融資支援も資金使途の確認から始まる
(画像=PIXTA)

銀行が融資実行時に適用する金利は、4種の構成要素の合計値となります(図表1)。

ごく簡単にいえば、預金者からの預金の受入れを中心とするⓐは、商品や材料の仕入れに該当します。預金以外では、金融債や銀行社債なども仕入れに該当します。また、ⓑは、人件費や物件費など、それ以外の間接費用に該当します。

実務上の経営管理時には、ⓐについては「(預金および譲渡性預金ならびに債券の利息)÷(預金および譲渡性預金ならびに債券の平均残高)」という形で算出される"預金債券等利回り"によって大まかな把握・管理がなされることが一般的です。また、ⓑについても「(経費)÷(預金および譲渡性預金ならびに債券の平均残高)」により算出される" 経費率"によって、大まかな把握・管理がなされています。

ⓐⓑを合算したものが"預金債券等原価"となり、「(預金および譲渡性預金ならびに債券の利息+経費)÷(預金および譲渡性預金ならびに債券の平均残高)」により算出されます。それと、貸出金利回りとの金利差は、2016年2月のマイナス金利政策導入後にみるみる縮まっています。

この金利差から、融資の実行に伴って取得する直接的な信用リスクのリスク量に該当するⓒを差し引いた金利差が、銀行側の収益のⓓです。この金利差がⓒを下回る状態が、いわゆる逆ざやです。筋からいえば、この状態で融資を実行することはできません。

担保や保証による信用補完も視野に入るが…