
(画像=marchmeena/PIXTA)
フォローの基準や仕組みが不十分だと、営業店や担当者ごとに取組みのむらが生じがちだ。①営業店での組織的な対応、②担当者自身のセルフマネジメント──に分けて対処法を解説する。
1 営業店での態勢構築
フォロー先リストや具体的な進め方を事前に共有・準備しておこう
金融機関で投資信託の窓口販売が始まってから20数年が経つ。営業店にはすでに数多くの投資信託口座があることだろう。相場が右肩上がりでも不安定なときでも、長期的な取引継続・拡大を目指すなら、販売時のみならず販売後もお客様に寄り添うことが必要不可欠だ。
金融機関で販売先をフォローする際の要点は、「組織的に対応していくこと」と考えられる。担当者一人ひとりの裁量にある程度任せるべき業務もあろうが、それでは預かり資産業務のフォローは不十分になりがちだ。声かけや提案の取組みが行き届かず、クレームや顧客離れの原因になりかねない。
筆者の知る限り、毎期好成績を残している営業店は、担当者の属人的パフォーマンスに依存せず、組織を挙げてフォローに取り組んでいる。もちろん、担当者個人ではなく営業店長や所属長の理解や協力が必要な取組みだ。
そこで本稿では、担当者だけでなくマネジメント層に向けて、営業店で組織的にフォローする方法を述べていく。そのポイントとして、①リストアップ、②当日の進め方、③情報共有を説明しよう。