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(画像=PIXTA)

2 担当者個人のセルフマネジメント

目標と行動計画を立てたうえで新規開拓とのペース配分を随時調整しながら進めよう

フォローの効果を高めるには、前項で解説してきた営業店単位でのマネジメントと同時に、担当者自身が合理的に活動するためのセルフマネジメントが必要だ。以下では、目標の管理方法や、新規開拓とフォローのペース配分などを述べていこう。

販売先のお客様に対するフォローが課題となったとき、同時に担当者の頭をよぎるのは、新規開拓活動とのペース配分だろう。自行庫から実績を求められつつ業務時間も限られる中では、どうしても新規開拓のほうに力を入れたくなるところだ。

だが実は、新規のお客様を探すよりも、販売先のお客様をフォローするほうが合理的だ。新しいお客様なら、投資の意向や資産状況を事前に把握しきれないから見込みを立てづらい。当初は1000万円を見込んでいたのに100万円しか成約できなかった、リスクの説明に長い期間を要してしまった──といったケースは珍しくない。

その点、すでに販売したことのある馴染みのお客様にフォローするなら、営業の見込みを立てやすい。資産の状況やリスク許容度をある程度把握しているうえ、気軽に話せる信頼関係もあって提案の段取りも立てやすいからだ。

フォローを通じて既存のお客様の信頼に応えられれば取引関係を維持できるし、結果的に買い増しや新たなお客様の紹介にもつながるというメリットもある。業績を安定させるためには、馴染みのお客様を増やすことが大事なのだ。販売先へのフォローは、馴染みのお客様を増やす活動だともいえる。

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