「貯蓄から資産形成へ」を支える有価証券投資への期待
(画像=PIXTA)

質問

商品提案に至るまでいつも手を尽くしていますが、そこまでの関係構築を簡略化できたら…と思うこともあります。何か良いツールはありませんか。

「商品ありき」から抜け出した有効な提案をするためには、お客様の信頼獲得、そしてニーズの的確な把握が必要だ。その両方を同時に進めることができるツールが「意識調査アンケート」である。お客様がロビーでお待ちの間や、訪問時に記入してもらおう。会話を交えて記入してもらうと効果的だ。

設問数は少なくてよい。ただし、YES/NOで答えてもらう限定質問だけでは職務質問のようになりがちで、考えを引き出しにくい。そのため「限定拡大質問(聞きたいことを限定し、それに対して自由な発言を求めるもの)」を準備し、お客様の返事にありそうな選択肢と、お客様自身の考えが聞けるように設定しておこう。

最初の設問では、なるべくお客様にYESと答えてもらえるものを準備しよう。一度でもYESといってもらえると、その後の会話を進めやすくなるからだ(図表)。

例えば「当行との取引の有無」は答えやすく、取引のないお客様だったとしても問題ない。その後の設問から自行との取引をイメージしてもらえれば、新規口座開設のニーズを拾うことができる。

要望を把握できたら会話で深掘りしておこう