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株式会社ムロコーポレーション 荒井邦博 特販部部長
「餃子の街」として名高い栃木県宇都宮市に、国内最大規模の内陸型工業団地が存在することをご存じだろうか。実は栃木県は伝統的に工業製品の製造が盛んな土地であり、中には液晶テレビの受信機やカメラ用レンズなど、出荷額で全国トップシェアを誇る品目すらある。
かつて「宇都宮テクノポリス」とも位置付けられ、その動脈であり続けているのが清原工業団地だ。キヤノンやカルビー、中外製薬工業などが長きにわたり拠点を置く一方、強靭なものづくりの磁場を育んできたのは大企業に限らない。高い技術や生産体制を軸に堅実経営・挑戦を続ける中堅・中小事業者も軸足を構えているのだ。
今回ご紹介する株式会社ムロコーポレーション(1953年創業)も、そんな県内中堅企業の1つ。自動車部品製造を主力事業とした東証スタンダード上場企業でありつつ自社商品発出にも心血を注ぎ、コンシューマー分野にも知名度を高めている会社だ。ニッチ分野の自社商品開発・製造・販売等を一手に担う「特販部」の荒井邦博部長に、沿革や自社の強み、刻々と変化する市場への対応などを伺った(以下、敬称略)。

(画像=近代セールス)
荒井邦博(あらい・くにひろ)特販部部長
1970年東京都生まれ、栃木県育ち。岩手大学卒業後、1993年に同社へ入社。入社当初から連続ネジ締め機「ビスライダー」、果実皮むき機「シトラスピーラー」等の設計開発を担当し、15製品近くを設計開発。2009年より特販部部長として開発・製造・販売の全般を管理すると同時に、新商品や新事業の創出に注力している。