
(画像=den-sen/PIXTA)
ここでは、決算書を確認する流れを押さえたうえで、各財務諸表をみるうえでのポイントをサンプルとともに解説します。
髙野総合コンサルティング株式会社
公認会計士 雨宮 海
1 決算書はこんな流れで確認しよう
取引先の業界特性を把握したうえでそれぞれの財務諸表を関連付けて理解する
決算書を確認する際、貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書(以下、CF計算書)についてそれぞれの数字を単独で漠然と眺めているだけでは取引先の変化に気付くことはできません。
企業は利益を上げることを目的にビジネスを展開しています。利益を獲得するには、元手となる財産(ヒトやモノ)が必要であり、儲けた利益は投資に充てられ、稼ぐ力を伸ばしていくことで企業は成長していきます。
そのため、利益情報を示す損益計算書と、利益の元手となる財産状況を示す貸借対照表の関係性を理解することは、企業の実態および事業の方向性をつかむ大きな手がかりとなります。まさに企業の変化をみつけるために欠かせない着眼点だといえるでしょう。