押さえておきたい!事業のトレンドと主な資金需要
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❺医療業界

主な資金需要
・賞与資金
・医療機器の設備資金

収益減少の傾向を捉えながら賞与資金や設備資金需要を探ろう

病院・診療所といった医療業界にとって、新型コロナウイルスの蔓延は機会でもあり脅威でもある。

まず「機会」の要素には、発熱外来などで上限100万円、コロナ患者への病床確保で1病床当たり450万円など、様々な補助金がある。ただし、コロナ患者の対応には医師・看護師などの人手を多く必要とするため、補助金だけでは人件費を賄えない。

「脅威」の要素として、令和2(2020)年厚生労働省「医療施設(静態・動態)調査(確定数)」によれば、20年の入院患者は前年比5・6%減少、外来患者は同9・9%の減少だった。要因は、コロナ患者対応で病床を空けること(入院減少)と、受診控え(外来減少)が大きい。

その一方で、コロナ禍においても「選択と集中」によって自院の治療専門性を明確化し、院長のバイタリティーとリーダーシップで逆境を乗り切る医療機関もみられる。

導入する設備を扱う人員にも気を配るべき