バンクビジネス
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誤解10 投信を購入したらその資金の全額が運用されるんでしょ?

運用未経験のお客様であれば当然予想される質問です。説明すべきポイントは3つです。1つ目は「投資信託の仕組み」です。預金の関係当事者2名に対して、投資信託では4名が存在することを通じて仕組みの説明を行います。 

2つ目は「その仕組みとコストの関係」です。なぜ購入時・運用時・売却時に手数料が発生し投資した資金全額が運用に回らないのか、また手数料が運用成果に影響を与えることを説明します。 

3つ目は「リスクに対する正しい理解」です。まず、「リスク=危険」という誤解を解きます。ここでのリスクは「収益の振れ幅」という意味で、マイナスだけでなくプラスもリスクになることを説明します。 

預金の場合、満期時の受取元利金は預入時に確定しており、その意味ではリスクがありません。一方、投資信託では1年後の運用結果が確定していません。その運用収益の振れ幅が大きければリスクが大きい、小さければリスクが小さいことになります(初心者の場合、感覚的に理解が難しい場合は「将来が確定していないこと」というイメージから説明する)。 

そのリスクをコントロールし小さくする投資方法が「長期」「分散」です。運用期間は長く、投資対象は地域や資産、さらには投資のタイミングも分散して行うこと、これが資産運用の王道です。これらについてパンフレット等を活用し説明していきます。この導入部分を安易に進めてしまうと後日大きなトラブルになりかねません。お客様の理解度を表情や態度から確認しながら説明を進めます。 

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