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融資実務と、その法的性質や内規の意味合い・背景の関係を把握しておくと…稟議書やセールストークの説得力にも違いが出ます!
- 第16回のテーマ
- 「反社」って何を指すの?反社排除における注意点は?
反社会的勢力(以下、反社)との取引がコンプライアンス違反に該当することは、だれもが知っていますが、具体的に反社とは何を指すかについては、よくわかっていない、または知っているつもりという行職員は少なくないと思われます。
また、「契約」は法律行為の1つであり、公序良俗に反する法律行為は無効とする規定(民法第90条)や未成年の法律行為の制限等はあるものの、反社との法律行為を制限する規定はありません。
したがって、コンプライアンス違反といっても、反社との契約そのものが法律的に無効となるわけではないのです。
反社は暴力団のみを指すものではありません。金融機関では、全国銀行協会から参考として例示された「暴力団排除条項」を銀行取引約定書やその他様々な契約書等に盛り込んでいます。同条項では、属性および行為の両面から反社を定義しています。各金融機関は、反社に対する基本方針や規定等に定義を定めています。