オピニオン 中小企業支援の現場から
(画像=Dilok/stock.adobe.com)

「ITベンダーとの橋渡し役」として必要な心構えを忘れずに支援に臨もう

新型コロナウイルスの流行、DXの加速、ウクライナ危機などVUCA※1時代を象徴する動きが続く。将来予測の難しい状況下、オンライン会議やセルフレジ、配膳ロボットの活用など、中小企業経営者は適切な打ち手を模索している。金融機関の営業店担当者には、経営者の身近な相談相手という立場から「ITベンダーとのコーディネート役」が期待されよう。

そのうえで、次の3点を意識したい。第一に、ITを活用した変革に向けての取引先の組織作りである。中小企業のIT活用は「全員参加型」でなければ抜け穴が生じ、変革も停滞する。ITツール活用の前に、その風土作りが必要なのだ。

この部分で急を要する先にはITベンダー単体や本部も支援が難しいが、担当者は日頃から経営者や従業員に接している。「全員参加でITツールを活用する組織作り」を担当者から促しておきたい。

活用ツール検討の前にもやるべきことがある