近代セールス
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▼本稿では「AML」とはアンチ・マネー・ローンダリング、「CFT」とはテロ資金供与対策のことを指す

銀行員の質問
マネロン対策においては、「監査・本部・現場の連携が重要である」と聞いていますが、そう言われるだけではピンと来ません。具体的にそれぞれには何が求められるのでしょうか?

A そもそも全社的なマネロン・テロ資金供与対策を推進していく際には、主管部門だけでは十分な対応ができない。

関係する主管部門以外の管理部門との間で、役割分担および責務を明確にし、緊密な情報共有、連携および協働する態勢を整備する必要がある。いわゆる「3つの防衛線」とされる、以下の3者が有機的に一体性をもって、マネロン対策を推進していくイメージだ。

第1線…顧客等と直接対峙する

第2線…マネロン対策の主幹部門等を担う

第3線…内部監査等により第1線・第2線の業務が実効的に実施されているかを確認し、経営陣へ報告する

それぞれの立場で自立的・自律的に厳格な取組みを行いつつ、相互に情報や知見・ノウハウを共有することで、全体の実効性を高めることにつながる。

第3線にもリスク評価等の取組みが求められる